自由闊達な議論を
- 2021年10月11日
今日の午後から国会では代表質問が始まりました。
日中は、外回りをしていますので、じっくりテレビの前で視聴することは出来ませんでしたが、基本的に再質問の出来ない本会議の代表質問は、一方通行の質疑で深まった議論にはならないことから、お互いの主張に終わる事が否めません。
やはり、予算委員会での本格的な質疑応答が無ければ、具体的な論戦にはならないと思いますし、私たちにも岸田カラーが伝わりません。
これも岸田氏の戦略なのでしょうか。論戦を避ける体質は依然とまったく変わりません。
さて話は変わりますが、9日の道新で、8日に閉会した北海道議会第3回定例議会について「コロナ議論深まらず。~知事、自民に忖度~」という記事が掲載されました。
再掲しますと<自民党会派幹部が、民主の質問に対して知事が答えた内容が、自民に対しては答弁が無かったと激怒したことから、3人の副知事が部長級幹部を集め、会派によって異なる答弁をしないように支持。複数の幹部は「厳しく追及されても、答弁で自民より踏み込むなという意味」と受け止めた。
道庁内ではこうしたことがその後の野党への答弁を縛る結果を招いたとの見方もあり、自民と道の対応に「過剰反応」、「議会議論を一層停滞させる」との声も出ている。>と書かれています。
議会では代表質問の場合、各会派の質問の骨子は議会担当の財政課を通じて各部局へ文書で流され、その後、質問に関係する各部の担当課長ないし課長補佐から質問の趣旨の確認と、質問に対する各部の見解が示されます。
民主会派の場合、その見解に対して納得がいかない場合は再質問となり、その骨子を今度は口頭で伝え、それに対しての見解も示されますが、大部分が物別れとなって再々質問へと進み、その場合は質問の骨子も相手に伝えません。
自民会派の場合は、再質問に進むことは稀でほとんどの場合、指摘で終了します。
質問順序は大会派順ですから第1会派である自民会派から始まります。従って、他会派も行うであろう大きな課題は自民会派が先取りして質問し答弁を引き出し、同種の質問に対しては最初の答弁の域を超えない事になっています。
しかし、同じ課題によっても、各会派の視点が異なれば当然のようにその視点に沿った質問が行われますし、その場合、答弁に変化が生じるのは当然であり、各会派は順番が遅くなるほど、先の会派が取り上げなかった視点を基に質問するという戦略を描きます。
そこで、道新の記事です。
これを読まれた皆さんはどのように感じられたでしょうか。
視点が変わろうが同じ答弁を強要するという縛りは、まさしく議会議論を停滞させる以外の何ものでもありません。
今回、知事は自民への答弁と民主への答弁の違いについて了承していましたが、道新の記事により知事が与党である自民に縛られてしまったことが多くの道民にも明らかになりました。
この問題は、一部の長老議員が答弁に不満を持ったことから始まったと噂されています。
そうでしょう。多くの自民会派の議員はこのようなことはあり得るという良識的な判断をしているはずです。これを機会に早く議会改革を行い、知事も自由闊達な答弁が出来る議会にしなければなりません。