自衛官の待遇
- 2014年08月22日
新自由主義、アバノミクスによる所得格差は広がるばかりで、既に労働者の約40%は非正規社員となっており、200万円以下で働くワーキングプアの若者にとって自衛官は魅力的な職場と映るでしょう。
資料によると、自衛官の初任給は15万9500円、9ヶ月後には17万4300円、1年後には18万円、収入総額は1任期(陸上自衛隊の場合は2年間)で約600万円、1任期ごとにボーナスが有り、2任期勤めると総額は1364万円にもなります。
無論、衣食住は「部隊持ち」なので支給される報酬は何に使おうと自由です。
これまで、高卒者を対象にしている区分の任期制隊員の募集に大卒者が殺到、大学院卒も応募するほどだそうです。
幹部自衛官の待遇はさらに恵まれ、防衛省政策会議に提出された「自衛官モデル給与例」の資料によると、1佐(47歳、配偶者、子ども2人)で1242万8千円の年収で、これは一流企業の課長クラスに匹敵、1佐の定年は56歳と早いけれども定年を前に「肩たたき」に遭えば、勧奨退職扱いとなり割増金がもらえる上に防衛省から「天下り」の斡旋が受けられ、より高位の将官クラスになると防衛産業の「顧問」として週に3日程度の勤務で現役時代の7~8割の年収が保証されているとか。
また、海外で勤務すれば手当が付き、イラク派遣の場合、最高で1日2万4千円が支給されました。
3ヶ月の派遣での受取額は220万円。戦死を覚悟しなければならない場合はさらに跳ね上がることになります。
米国では、貧困層の若者の多くが雇用の場を求めて軍隊に志願したことから、徴兵制度の必要が無くなりましたが、日本の若者が自衛隊に志願するこれからの時代は、これまでの平時の自衛隊とは全く異質のものとなっていることでしょう。