菅氏と東北新社
- 2021年02月19日
「記憶にございません。」とシラを切っていた総務省の秋本芳徳情報流通行政局長でしたが、会食時の会話を録音した音声データーが公開されると、一変して「今となっては言及する発言は有ったのだろう。」と、自分の声だと白状しました。
「今となっては」とは、「証拠が示されてしまった今となっては。」と言うことですから、先般国会で発言した内容は『偽証』であることを認めたことになります。
当然、残りの3人も、菅氏の長男・正剛氏と同様の話をしていることは推して知るべしとなってきます。
菅氏を庇い「会食で放送行政が歪められたことは全くない。」と、話していた竹田総務相も、「国民の疑念を招くことが二度とないように、全てを見直しながら信頼回復に努める。」と苦しい釈明となりましたが、この発言は総務省が組織ぐるみの隠蔽を謀ったと認めたようなものになりました。
まさしく、「森友・加計」事件の再来です。
当時も安倍氏夫人の「昭恵氏」や親友である「加計氏」が関係しているにも関わらず、「妻が関係しているならば、総理も議員も辞める。」と言い、「加計氏とは獣医学部の話は一切した事が無い。」と自分では無関係を装いました。
そして、「安倍総理夫人の妻は公人では無い。」というくだらない閣議決定もしました。総理夫人つきの秘書が複数いて、公用車を使用していたにも関わらずです。
類は友を呼ぶ、菅氏も自分の長男を自身の大臣秘書官に登用、当然、菅氏のワークライフ(?)である放送事業に関わる総務省の上級行政職とも、秘書官として「ツーカー」の関係を築かせたことは明らかです。
総務省の秋本局長や他3人も、正剛氏が菅氏の長男であったからこそ民間会社の1社員の会食の誘いにも出かけて行き、「BSだのCSだの」東北新社の子会社であるスターチャンネルに有利な動きをしてきたはずです。
今さらながら、長男を「別人格」として我が身に火の粉が降り注ぐことを避けようとしている菅氏が滑稽です。
そんな態度をとり続けているから、菅氏自身が「東北新社」の創業者である前社長に2012年~2018年の10月まで計500万円の献金を受け取っていたことまで明るみになりました。
菅氏もズブズブ、長男も秘書官時代のコネをフル活用してズブズブ、親子揃って東北新社と「お互いに良い(?)関係」を続けてきたことになります。
さて、今回の事件で、官僚の態度が少し変わってきたことに気がつきました。
安倍氏の事件の時は、官僚が全ての事実は墓場まで持って行くとばかりに口をつぐみ、資料は隠蔽・改竄・廃棄までしての滅私奉公でしたが、今回は、証拠をあっさり認めてしまいました。ここにも、「安倍氏には菅氏がいたが、菅氏には菅氏がいない。」ことが徒(あだ)になったようです。
事実が次々明らかになってきましたが、菅氏はどのように責任を取るのでしょうか。
長男は別人格という言い訳は、事が事だけに通りません。