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虚ろなブルーリボンバッジ

  • 2017年11月27日

 トランプが来日した時、安倍晋三は横田早紀江さんを含む拉致被害者をトランプに引き合わせ、自ら「拉致問題」の解決に尽力しているというパフォーマンスを繰り広げました。

 安倍政権は、その発足時に「必ずこの政権で拉致問題を解決する」と豪語していましたが、それから5年の年月が過ぎようとしています。

 そして、この5年間は一体何だったのでしょうか。

 拉致問題は1mmも進展せず、北朝鮮との関係は悪化の一途を辿り、拉致問題を話す場さえ構築することが出来ていません。

 その間、拉致家族は年齢を重ね、横田 滋さんはご高齢となって公の場に出ることも適わなくなり、早紀江さんも81歳となりました。

 安倍晋三に期待していた拉致家族は、圧力一辺倒の安倍晋三に対し、期待を裏切られた思いを強くしています。

 早紀江さんは、今月18日に新潟で開催された集会で「安倍総理が平壌に行き、金正恩とケンカではなくちゃんと話し合いをしてくれたら有り難い」と発言していますし、元家族会事務局長で、拉致被害者の蓮池 薫さんの兄である蓮池 透さんは、「圧力一辺倒では展望は全くありません。拉致問題は対話でなければ解決出来ないんです。家族会は『安倍さんに頼るしかない』と言うスタンスですが、違います。安倍さんだから解決しないのです。早く見切りを付けないと時間がありません。」と発言しています。

 蓮池さんは、15年に「拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々」というタイトルの本を出版し、「拉致問題を最も巧みに政治利用した国会議員」として安倍晋三を批判していました。

 その中で、「拉致被害者が一時帰国をしましたが、やがて北朝鮮に戻すという理不尽な事が日朝間で決められていて、その中心に安倍晋三と中山恭子(当時の内閣官房参与、前・日本のこころを大切にする党代表、現・希望の党在籍)がいました。

 この二人は、拉致被害者を一度も引き留める動きをした事が無く、『北朝鮮には戻らない』という被害者や家族の強い意志が、日本に留まる引き金になった。」と語っています。

 いつも胸に青リボンのバッジ(拉致被害者救済運動のシンボル)を付けていますが、これも虚ろに見えてしまいます。

 トランプも、ただの政治的日程で安倍晋三のパフォーマンスに付き合っただけということでしょう。


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