裕福な総理と財務相
- 2019年06月10日
今日の参議院決算委員会で、年金不足2,000万円問題がクローズアップされました。
聞いていると、マクロ経済スライドが適切に機能されているので心配無いとか、年金基金の運用で44兆円増えたとか言い訳をし、年金は維持されると強弁しましたが、マクロ経済スライドは、その時の社会情勢(現役人口の減少や平均寿命の伸び、賃金や物価の伸び)などに合わせて年金額を調整するシステムですが、この間、賃金は伸びず物価だけが徐々に値上がりしているものの調整は行われず、やっと19年度に0.1%引き上げることになりました。
しかし、この0.1%の引き上げ額は厚労省のモデルである厚生年金で夫婦2人、月額22万1277円の場合、227円増える程度のものとなっています。
国民年金1人分の6万4941円ではたったの67円の増というものであり、この程度の引き上げで胸を張ってもらっては困ります。
また、年金基金運用で44兆円増やしたと豪語していましたが、18年10月から12月までの運用実績は14.8兆円の損失になっています。
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、基金運用を大幅に株にシフトしており、リスクの多い株という博打にその身を任せているようでは、安心とは言えません。
また、簡単に2,000万円を用意しろと言われても、どれだけの国民が対応出来るのでしょうか。
金融資産、いわゆる預貯金のゼロの割合は20代で32.2%、30代で17.5%、40代で22.6%、50代で17.4%、60代で22%、70代で28.6%もも及びます。
爪に火をともすような生活を余儀なくされて預貯金など無く、毎月赤字の生活に苦しんでいる現実を、裕福な麻生氏と安倍氏はよく分からないと思います。
麻生氏は、日刊ゲンダイによると毎年2,000万円もの酒代を使っているとのこと。 年金問題で国民的なデモや抗議行動が起きたロシアやフランスのように、日本の国民も怒りを表に表さないと、この年金問題についてもあの二人は「それで良いのだ」と歯牙にも掛けないでしょう。