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観光振興税(ブログ3264)

  • 2023年06月30日

 鈴木知事は、道議会本会議の代表質問でも促された「観光振興税(宿泊税)」の導入に関し、道議会が終了した14日以降に有識者らによる懇談会を設置して検討を始めると表明しました。

 この観光振興税は、福岡県や大阪府、東京都、京都市など先行している観光地の導入経緯やその効果などから、道内の観光地で導入の機運が高まり、北海道観光振興機構も導入に積極的ななったことから、17年(平成29年)の8月に当時の髙橋はるみ知事が北海道観光審議会に「観光振興に係る新たな財源確保に向けた検討部会」を設置して議論を始めました。

 それから半年後の20年2月に答申が出ましたが、翌年に知事選挙を控えていたために慎重になり、道内自治体との協議も進まなかったことから、道内の観光自治体は独自の検討を進める事になりました。

 当時の道の考えは、一人1泊200円とし、100円を道が、そして100円を自治体が徴収するというものでしたが、宿泊税を検討してきた6市(札幌市、旭川市、函館市、小樽市、釧路市、帯広市)が札幌で意見交換会を行い、道が勝手に制度内容を決めるのでは無く、徴収額やその使途について協議・調整する場を設けることを要請することになりました。

 当然、6市は200円の配分についても意義があり、福岡県などは200円のうち50円を県が、150円を市が徴収してそれぞれ観光施策に反映していましたから、当然、北海道にも同じような方向を期待していましたが・・・。

 すでにニセコ町など道内でも先行している自治体もある事から、これら先行する自治体との協議も難航すると思われますし、後発自治体との間に不公平が生じないようにしなければなりません。

 さて、道内観光の約4割は道内客です。

 北海道は広域分散型で、道民にとっては道内を観光することも楽しい思い出となりますし、また、会議などで道都・札幌に来る場合、遠距離で日帰りが難しく宿泊を伴うことが多いという地理的要素もあり、東京都や福岡県、大阪府、京都市などと違う特徴があります。

 そして、日頃、道・市民税などで観光施策に貢献している道民から観光振興税を聴取する事は2重課税ではないかという疑問も生じます。

 私は、17年当時から道民は免税すべきだと思っています。

 この間、検討もせずに棚に上げてきた観光振興税ですが、無為に時間が経過した分、導入には慎重な取り組みが必要になってきます。


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