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観客数上限の緩和

  • 2021年06月21日

 東京五輪の観客数上限が5千人から1万人へと引き上げられました。まさしく、想像していた通りです。

 「野球やサッカーが基準となる」と有観客を判断したときに話していたにも関わらず、舌の根も乾かないうちに倍増です。

 <収容率を販売済みのチケット数に換算すると約42%で、期間中の観客数は約480万人となります。一方、今回引き上げた観客数上限1万人で換算すると約422万人で、チケット収入で見込んでいた約900億円が確保でき、抽選する手間も省ける>と日刊ゲンダイに掲載されていました。

 さらに、開会式はその倍の2万人とする事になり、どんどん上限が上方修正されていきます。

 この間、「状況を見ながら観客数については柔軟に対応する」と話していましたが、この言葉を感染状況によっては無観客も検討するものと思っていた方も、そうではなかったと言う事に気づいたはずです。

 そうです。観客数を引き上げることについて柔軟に対応すると言うことだったのです。

 また、観客数が多くなればなるほど、帰りは混雑します。

 札幌ドームでの日ハムの試合でも、試合開始前は地下鉄福住駅からドームまでの歩道は観客が密集し、帰りも同様で更に地下鉄は立錐の余地も無いくらい混んでいます。

 試合が終了する時間も欧米のメディアに合わせて、23時以降の深夜に及びます。

 会場での飲食は禁じられますから、お腹も空くでしょう。各駅周辺には「掟破り」の飲食店が手ぐすねを引きながらお客を待っています。

 どれほどの人がその誘惑に打ち勝つことが出来るのでしょうか。

 試合が盛り上がれば、その熱気をアルコールに求めるのは火を見るより明らかです。

 観客数上限の引き上げがどのような結果を招くことになるのか、その事を想像できない「イケイケ」の菅氏、VIPルームで観戦し、帰りは黒塗りが用意されている方には「密集」になるリスクよりも「お祭り」を実施する事だけが大事なのでしょう。


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