解散の大儀
- 2019年05月19日
7月の参議院選挙が近づいてきましたが、世間では萩生田副官房長官の意図的な発言以降、衆参W選挙が既に既定路線のように話されています。
しかし、それが現実となるのであれば衆議院解散の大儀が全く分かりません。
前回のように「消費税の実施延期」を今回も理由にするのでしょうか。
10%に増税すると言ったのは安倍晋三氏自身であり、その安倍氏が消費税を増税するべきではないことを大儀に解散するというのは、まったく理解できないというよりも意味不明という方が当てはまるかも知れません。
景気は「悪化」という指数を示しています。
明日、月曜日に別の指標が発表されるようですが、これも注目されます。
どちらにしても景気は下降していると言うのが実感です。
OECDによれば労働者1人の1時間あたりの賃金水準について、国際比較可能な1997年と2017年を比較すると、20年間でイギリスは89%増、アメリカは76%増、フランスは66%増、ドイツは58%増であるのに対して、G7の主要国である日本だけが9%の減となっています。
数字は嘘をつきません。この数字を見ても、好景気の実感より景気減退と感じる方がより生活感に近いと思います。
とりわけ、アベノミクスなどという目くらましは、もはや国民には通用しません。
さらに貧困と格差が拡大したのは、安倍晋三氏の6年間に凝縮されているのではないかと思います。
こんな状態で消費税の増税などあり得ないと思います。
したがって、消費税の実施延期は衆院解散の大儀にはならず、大儀があるとすれば経済はメタメタ、アメリカ、中国、ロシア、韓国、北朝鮮などの外交も全く成果が見えない、経済はアベノミクスの失敗、負担は国民にしわ寄せする、忖度政治を臆面もなく継続する、沖縄のように地方の声を聞かずに中央集権を押しつける等、今の安倍政権の信任を問うという大儀であれば、国民も納得した解散になるのではないかと思います。