読まないで決裁印
- 2018年04月12日
呆れた答弁が続いた昨日の衆院予算委員会。
その中でも、役所の怠慢ぶりが露骨に現れたのが、今回の森友学園問題で財務省が隠蔽・改竄していた決裁文書に関し、その中身も確認しないで了承の印を押すという行為が、省内で行われていたことを理財局長が認めたことです。
立憲民主党の河内衆議が「佐川氏や国交省担当者が、菅官房長官に森友学園問題の経緯を説明した場面に同席をしていた財務省本庁の総務課長は、官房長官への説明時点で決裁文書に安倍昭恵首相夫人の名前が記されていたことを認識していたか」と太田理財局長に質問しましたが、答弁は「本人に確認しました。『責任は有りますが、正直言うと、そこまでちゃんと見ていなかったので、覚えていませんでした』というのが彼の正直な発言です」、「決裁文書に判子を押す人間は、それを読んでいなくても責任は全て有る。本人も大変申し訳ないと、ものすごく反省している」と答弁し、予算委員会は騒然となりました。
麻生は「沢山の書類であって、判子が十いくつも押してあったそうだがその中には読んでいない人もいるかもしれない。それはあり得るかなと感じる」、「私自身も正直、読んでいない書類に決裁の判子を押していることはある」と開き直りました。
決裁文書を読まずに、読んで承認することを意味する判子を押す。
それも、決裁者全てが起案者の上司であり、何かあればその決裁に責任を負う立場の人間達です。
一般の企業ではままあることかも知れないと言われるかも知れませんが、一般企業ではあり得ないことなのではないでしょうか。
行政は国民の税金で賄われています。
その事務がいい加減に行われ、さらに最高責任者である大臣までが「私もそうだから、仕方がないのでは」と答え、担当者を処罰するでもなく、自ら責任をとるでもないというまったくもって緩すぎる安倍政権、これで、この国は本当に大丈夫なのか、国民に信頼される行政機関なのか、改めて今の閣僚、官僚達の地に落ちた無責任さを痛感しました。