誰でも保育(ブログ3511)
- 2024年03月13日
政府の「子育て支援」の中に「誰でも保育」という施策が出てきました。
これは、25年度から本格的に導入し、今年の4月からは試行のモデル事業を行うというものであり、道内では札幌市、旭川市、浦河町、美幌町、別海町、そして函館市のこども園(保育園)も手を挙げ、厚労省から採択されました。
昭和の時代は、保育園に預ける条件として「保育に欠ける子」つまり、親が病弱や高齢者の介護、共稼ぎなどでなければ利用できず、次に平成では「保育が必要な子」となって、利用する条件の緩和がなされました。
そして令和では「誰でも保育」です。
「誰でも保育」の内容は、0歳6ヶ月から3歳未満の子どもが対象で、利用時間は月10時間を上限とし、試行の場合は保育料は補助され補助割合は、政府が4分の3、市町村が4分の1となっていますが、本格実施になっても個人負担はなるべく求めないことが基本だと思います。
さて皆さんは、「誰でも保育」と言えば、いつでも、何回でも上限なしに利用できると思っていませんでしたか? 月10時間では、半日2回で終わりです。
政府はこの制度で、「在宅で保育している保護者は、孤立感や不安感を抱えていることも多く、この制度を通じ、専門的な理解を持つ保育士と関わる事で、孤立感や不安感の解消に大きくつながると共に、子どもと離れ自分のための時間を過ごすことで、育児負担感の軽減に繋がっていくことに期待。」とその趣旨を明らかにしています。
一方、現在の保育には「一時保育」というメニューがあります。
一時保育の利用は通常のこども園(保育園)で行われ、仕事、通院、冠婚葬祭、買い物や美容院などのリフレッシュ目的まで、基本的にどんな理由でも利用できます。
対象幼児の年齢は自治体にもよって異なりますが、一般的には0歳5ヶ月~就学前までで、利用回数も週に1度~月の3度など自治体や園によって異なり、利用時間も施設や自治体のよって異なりますが一般的には9時~18時頃の開所時間内であれば大丈夫です。
利用料も所得区分や利用時間などで決まりますが、様々な減免措置も用意されています。
これでは、「誰でも通園」は、「一時保育」とほぼほぼ違いは無いとは思いませんか、まさしく政府の「やっている感」にたどり着く様な施策としか思えません。