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誰のための聖火リレー

  • 2021年04月25日

 各地を巡っている「聖火リレー」ですが、国民に五輪への期待感を膨らませ、国威発揚に利用して政権への支持率を高めようと考える菅氏の思惑通りとは行かないようです。

 コロナウィルス感染症が蔓延しているにも関わらず、2回目の緊急事態宣言を終了させてまで強行した聖火リレーは、メインの公道を走ることさえ出来ず、各地では公園の中だけで済ましているところの多くなってきました。

 公道を走れず公園で行うリレーは既に日陰者(?)、こんな時期での開催を国民は懐疑的に思っています。

 さて、そんなリレーのコースですが、6日に行われた愛知県豊田市では、東京五輪最高位スポンサーであるトヨタ自動車の豊田章男社長が本社内(?)を走り、子会社が開発したロボットにトーチをつなぐというパフォーマンスを行い、最終盤の東京では、スポンサー企業のの本社ビルが発着点となっていますし、また、大阪市でも公道で行っていれば日本生命やNTT本社ビルを周回するという異様なコースとなっていたようです。

 以前にも指摘しましたが、リレーの前後にはスポンサー企業の派手な塗装のコンボイ車が大音量を流し、DJがお祭り騒ぎをあおり立てるなど、リレー自体がスポンサーである大企業に私物化されています。

 そしてNHKだけが午後11時過ぎに毎日聖火リレーの報道を流しており、国営放送として政府の片棒を担いで何とか盛り上げようとしています。

 まさしく、政府と経済界の大スポンサー企業に利用されているだけで、国民のものとはなっていない聖火リレー、果たしてコロナ禍の今、行う意味があるのでしょうか。


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