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論法のすり替え

  • 2015年01月25日

 ISIL(イスラム国?)に人質となった「湯川さん」の殺害が報じられました。

 テロには屈せず、身代金を払わないという安倍総理の方針通り、身代金は払わず、交渉で何とかしようと努力していましたが、結果は残念でなりません。

 安倍総理は今朝放送されたNHKの「日曜討論」で、「人質を救出するために自衛隊を使用出来なかった」と、あたかも集団的自衛権が無いことで人質を救出することが出来ないような発言していましたが、まやかしもいいところです。

 我が国の領土が攻撃をされた場合や、国民が他の国の恣意的な目的によって危機に直面している場合は、集団的自衛権に依らずに個別的自衛権の発動が協議されるべきですが、今回はその協議を行った形跡は有りません。

 シリアにおけるISILへの対応は、米国を中心とした国際的な同盟国間で協議されている方針が基本となり、勝手に自衛隊を派遣するなど独自の対応を取ることにはならない状況にあったわけで、水面下の米国などとの協議も、ISILの資金となる身代金は払わないという前提で進められた結果であったのではないでしょうか。

 集団的自衛権があれば自衛隊を派遣して人質を救出来たかのような言い方は、これまで安倍総理が集団的自衛権の行使において例として説明してきた、仮想の想定と同じく説得力を持ちません。

 国民は、この論法に騙されてはいけません。


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