議会のなれ合い(ブログ3748)
- 2025年02月27日
苫小牧市議会と市長のあからさまな関係が報道されました。
市長与党の会派が行う代表質問の「質問原稿」と、それに対する「議会答弁」を一体で作成するよう総合政策部から各部局の次長にメールで送信されていたことを、メール内容を入手した道新がスクープしました。
昨年12月市長に就任した金沢俊市長が、1期目初めての予算を提案する市議会本会議に対して「市政執行方針」と、与党に質問して欲しい内容を「与党の代表質問と言うことを意識して、質問原稿と答弁の形で作成するよう」部下に依頼したということです。
そして、このことは慣例として今までも行われていることも記載されていました。
昨日、与党会派の会長が問題の代表質問を行いました。
道新の取材に、「参考にはした」と話しており、市の幹部も「議論をスムースに進めるための情報提供」と意に介さない姿勢で、市長も「最終的に質問を決めるのは議員」として問題ないとの態度です。
これまでも、道議会では、議員が質問を作成しても質問当日まで綿密にすりあわせが行われ、1字1句シナリオが作られ、それをお互いに読み上げるだけと道新に指摘されていましたし、元鳥取県知事片山氏も「学芸会」だと比喩しました。
私は、議会は行政へのチェックと政策の提言を行う機関と認識しています。
そして、本会議および委員会はそのことを基にした議論の場だと思っています。
相手に質問の項目はお知らせしますが、シナリオは作らないタイプです。
従って、議論の場ではやりとりの流れで通告していない質問もしますし、相手の矛盾も指摘します。質問には答えずらい事もあるでしょうし、具体的なことを答弁して言質を取られたくないという思いもあるでしょう。しかし、こちらが聞いていることをはぐらかしたりすれば、紛糾もします。
それが、生きた議論だと思っています。従って、理事者にとっては「煙たい」議員だと思われていることは承知しています。
様々な議会が、多かれ少なかれ市長と与党のなれ合いを指摘されていますが、道議会は苫小牧市議会より緊張感があると認識しています。