議会庁舎建て替え
- 2016年02月29日
今日も新聞に、議会庁舎の新築についての記事が掲載されていました。
「道議会の建て替え~庁舎複合化 なぜできぬ~」専門家・市民「試算粗い」「説明不足」 との見出しです。
議会庁舎建て替えの話は、平成6年から議論がなされ、平成8年には設計コンペを実施、し、基本構想としてまとめられました《延べ面積28,900㎡:事業費293億円》。
その後、財政健全化のため実施計画を3年延長し、その間、軽費圧縮の検討を踏まえ、平成13年度に実施設計を完了しましたが、北海道の財政事情を考慮し、着工の凍結について議会から知事に申し入れました《延べ面積26,676㎡:事業費245億円》。
着工凍結から5年が経過した平成18年度には、道政の好転がすぐには見込めないことから、設計を根本的に見直すことを知事に要請しています。
その後、議会において、改築については重要な案件であり、検討協議を推進していく必要があることから、平成21年度に「議会庁舎改築整備等検討協議会(改築協)」を設置し、改築整備等に向けた検討を進め、平成24年度末に「改築場所」、「整備方法」、「整備面積」及び「整備費用」 などの検討結果を知事に対し申し入れています。
さらに、平成25年10月には基本計画の検討を推進するための組織体制の整備及び検討にかかる予算の確保について、知事に要請し《延べ面積19,000㎡:事業費約100億円程度》 、と変遷して今に至って到っています。
当初の立て替え議論からも2年あまりが経過、昭和26年の建築以来65年の年月が経過しています。
この間、劣化→補修を繰り返して来ましたが、議会庁舎外壁が剥がれて落下したり、議会庁舎内の廊下の天井の壁が落下、大規模修繕などを行いました。
これらの事故時には、幸い怪我人もでませんでしたが、震度5以上の地震には耐えられないという耐震診断もされているところであり、道民の皆さんにも是非一度道議会においでいただき、その目で確かめていただければと思います。
平成21年度の改革協では、民間デベロッパーの意見も聴きましたが、その当時で、「20階以上のツインタワー出なければペイはしない」というご意見もいただき、専門家の意見でも「PFI(プライベート・ファイナンシャル・イニシアティブ:民間資金活用による社会資本整備手法=合築:庁舎とマンションや商業施設の合築)は馴染まない」との事でした。
道の総務部の試算でも、「定置借地権でのPFI(期限付きで民間に土地を貸し、民間で建設して道議会が借り上げる)」では費用がかかりすぎるとのことです(札幌の平均的な事務所の坪当たり単価と、近隣に日生ビル、三井ビルのある現在地は単価が比較にならない)。
「議会庁舎というものに金をかけるな」という道民の声も理解できますが、さらに、皆さんの声もお聞かせ願いたいと思います。