護憲連立政権
- 2015年08月28日
先の安保法制特別委員会での参考人招致で有名になった憲法学者で慶應義塾大学名誉教授の小林 節氏が、講演などで二つの提言をしています。
一つは、選挙における野党共闘で、「三大野党の民主・維新・共産に加え、生活の党と社民党という、集団的自衛権を含んだ安保法制に反対する勢力が選挙区を棲み分け、過去の獲得票数を前提にそれぞれの政党が一番戦いやすい選挙区を取って、責任を持って候補を擁立し、他党はこれを邪魔しない(更に応援まで出来れば最高~高橋)ことにすれば安倍政権は吹っ飛ばせる。」と持論を述べています。
2大政党制への意向がしやすいはずの小選挙区制度が、いつの間にか多数政党になってしまいましたが、この小選挙区制度をうまく利用しているのが自民党と公明党の選挙協力で、選挙区は自民党、比例区は公明党という取り合わせで政権を維持しています。
しかし、各選挙区を見ればどうでしょう。
野党はいつも選挙協力がうまくいかず、バラバラの候補を擁立していることから、自民党に利しているのが現状です。
これまでの選挙でも、民主党と他野党の候補の得票数を合算すれば自民党の候補より多くの票を獲得している選挙区が実に多いことが判ります。
従って、教授の思いが実現すれば、すなわち安保法制廃案というシングル・イシューで手を組み、「護憲連立政権」が誕生すれば、日本の国家的存亡の危機を避けることが出来ることになります。
各政党が、本気で協議をすれば自・公政権にとってこれほど大きな脅威はないと言えるでしょう。
私たちは、過去に市議会において、非核証明書を提出しない艦船は函館港に入港させないことを趣旨とした条例を民主・共産の2党で提案し、本会議での趣旨説明、質疑、委員会付託での質疑などを協力しておこなった経験が有ります。
まさに、シングル・イシューでの連携でした。条例は賛成少数で廃案になりましたが、今回の教授の提案は、巨大与党への対抗策として野党も大人になることへの大きな示唆だろうと思います。