賃金もデジタル
- 2022年09月22日
厚労省が23年度からスマートフォン決済アプリなどを利用して、賃金をデジタルマネーで支払う制度の解禁に向け省令改正を目指す方針との報道がありましたが、なぜか唐突な感が否めません。
現在はほとんどの賃金等が金融機関への振り込みで行われており、ATMで現金化も出来ますし、カード決済も可能です。
にも関わらず新たにデジタル決済とするメリットがあまり良く分かりません。
私はデジタル決済を行っていないので詳しくは判りませんが、これが政府の進めるデジタル化の一環なのでしょうか。
これで、個人の家計内容つまり何を購入したかどんなサービスを利用したかなど消費動向の全てが「ペイペイ」や「楽天ペイ」などの「資金移動業者」に筒抜けとなってしまいますし、その情報は様々に利用されるでしょう。
また、金融機関が経営破綻した場合は預金保険制度が適用され元本1,000万円(郵貯の場合は2,000万円)まで保護されますが、資金移動業者は民間企業であり、破綻した場合の補償がどうなるのかも定かではありません。
この賃金のデジタル化が日本の社会に馴染むのか、拙速に結論を出すのでは無く、国民にも充分な説明が必要だと思います。