身勝手な政治家
- 2016年02月26日
衆議院議員:鈴木貴子氏が民主党に離党届を出しました。
本人が、「各位」へ向けた文章が手に入りましたが、そこに記されているその大きな理由の第1は、共産主義を綱領にしている党との共闘には与しない。
第2は北方領土問題解決に向けて、日本政府と異なる全22島一括変換を求める政党には与しない。
というものです。
この二つの理由はもっともらしく聞こえますが、議員として大きな勘違いをしていることだけでも議員としての資質を疑います。
まず第1に民主党は共産党と合流して一緒の党になるものでは有りませんし、共産党の志位委員長が標榜している連立政権としての「国民連合政権」を民主党が与するものではないという基本をまったく理解していません。
安倍晋三1強独裁政権が強行した「安保法案」の廃案と立憲主義を取り戻す1点での共闘として、北海道5区、そして不倫王子「宮崎謙介議員」辞職に伴う京都3区補選、併せて、夏の参議院選挙に向けての野党協力です。
このことを全く理解していない事を自ら露呈しました。
また、鈴木貴子氏は、これまで機会ある毎に「自由と民主主義が政治姿勢、社会主義や共産主義には与しない」と言っておりましたが、これもおかしな話です。
自民党は、憲法改定案で個人の自由・権利より公益および公の秩序を重んじる事を明記しており、高市総務相の発言でも放送法において表現の自由を規制する判断を下しました。
安保法制では、約60%以上の国民の反対を無視し、強行採決に到りました。
この2点をみても自由と民主主義とはほど遠い自民党の方針です。
一方、共産党は党是である「自衛隊違憲・日米安保反対」を棚上げにし、さらに、「国民連合政府」構想を断念して民主党や他の野党と足並みをそろえ、憲法違反の安保法制に反対し、立憲主義を守るために野党共闘を進める判断をしました。
鈴木貴子氏は、私達民主党が、さも共産党にすり寄るかのような言い方ですが、共産党が党是を棚上げにしてでも野党共闘を重視する判断をしたもので、我が党は共産主義ではありません。
さらに、鈴木宗男代表の悲願である「北方領土返還」について、歯舞も読めない方を担当大臣にして軽く扱っていることこそ問題にしなければならないのに、そのことを触れもしないで、その党に与することはまさしく矛盾していることにならないでしょうか。
鈴木貴子氏が自由と民主主義を政治姿勢にしているのであれば、政治家としての居場所は民主党以外に無いのではないでしょか。
多くの国民が、安倍晋三打倒を叫んだ昨年を思い出して欲しいと思います。
私達は共産党と手を組んだのでは無く、多くの国民そして世論と手を組んだのです。
そのことも理解できず、自らの利益だけを優先し、理由にならない理由をこじつけて、 それを離党の理由にするなど政治家としての資質を疑いたくなります。
北海道比例区第1位の議席は民主党のあることから、私達民主党北海道は、鈴木貴子氏の理不尽な離党について、民主党岡田代表に対し、書面をもって申し入れを行うことになりました。
今回の鈴木貴子氏のあまりにも自分勝手な離党に対し、大きな怒りを持って対処したいと思います。