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軍備費の再検証を

  • 2022年05月14日

 東洋経済オンラインに、“財務省が戦車の有益性を辛辣に指摘した真の意味:現実を直視した「真に有効な防衛力」の議論が必要だ”という記事が掲載されていました。

 財務省では毎年、財政制度分科会が開催されており、その中に防衛の分科会があり、そこに毎年提出される資料が公表されています。

 その資料に、<陸軍戦車・機動戦闘車:ウクライナの戦車・装甲車に対する戦い方 

☆物量で勝るロシア軍に対し、ウクライナは米国製携帯型対戦車ミサイル「ジャベリン」 等を使用して激しく応戦、多くの戦車・装甲車の破壊に成功。

☆戦車や機動戦闘車と比較して、ジャベリンは安価な装備品であり、コスト面において、 両者はコスト非対称。物量で勝る敵方に対抗するために、対戦車ミサイル等を活用する ことはコストパフォーマンスを高める可能性。>という内容が掲載され、これを巡って「戦車は不要だ」とか「軍事をわかっていない」などという議論が渦巻いているとのこと。

 確かに自衛隊が所有している戦車は更新されても、装甲戦闘車は更新も近代化もされていないのが現状のようです。

 また、同じく財務省は<日本は、中国を含めて途上国でも採用が増えている榴弾砲や精密誘導弾、ドローンの採用も遅れており、ウクライナで見るように日本の自衛隊の戦車部隊は、敵が偵察自爆ドローン、精密誘導弾・ミサイル等を搭載した無人車両などを使用すれば、交戦前に一方的に破壊されてしまいます。それほど陸自の装備は「昭和の軍隊」となっている。>と指摘しています。

 東洋経済オンラインはこれらに対し、<防衛力は、国民生活・経済・金融難度の安定があってこそ。つまり、借金してまで安易に軍拡をして、国の負債を増やしても中長期的な防衛力の整備にはならない。むしろ軍拡によって国庫が逼迫、破綻すればそれは国の体力を奪って将来の国防に割くリソースを減らすことになる。自民党は「NATO基準に追いつけ」と主張するが、NATOは軍事費増大と併せて財政基盤の強化を進めている。対して我が国は「野放図に国債を発行して軍拡しろ」である。このような主張が政権与党として責任有るものなのか。>と結んでいます。

 そもそも、周りを海に囲まれた日本本土に大規模な敵が揚陸してくる可能性は極めて低く、今のウクライナのように日本本土で陸上戦が展開されることも考えづらい、その逆に日本が敵国に揚陸して陸上戦を展開するというのは相手国を侵略することとなるためあり得ないことです。

 したがって戦車部隊などと言う無駄な装備を常備し、そのための訓練を行う、双方に無駄な金と時間を費やす事に対する財務省の指摘はもっともであり、改めて再検証し、思考停止することなく効率的な運用を図る事が肝要で、専守防衛に徹した必要最小限の防衛費とすべきだと思います。


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