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軽率な行動

  • 2017年05月22日

 高橋知事が、「北海道150年」記念事業について、「明治150年」事業との連携を菅義偉にお願いしたとのこと。

 また、「明治維新150年」博覧会を開催する佐賀県知事とも連携・協力を申し出たようです。

 相変わらず深く考えずに行動する方のようです。

 北海道150年にあたって、道議会は超党派おける「北海道みんなの日」制定のための協議を進めてきました。

 そして、松浦武四郎が明治2年7月17日に蝦夷地に変わる地名として6案を明治政府に提案し、その中から「北加伊道」を改め、「北海道」と命名された事にちなみ、「北海道みんなの日条例」を制定し、今年の7月17日に制定記念式典を行うことにしています。

 この第1条には「道民が、縄文文化の歴史、アイヌ民族の歴史、開拓の歴史など北海道のこれまでの歴史・・・」について理解と関心を深めることが記されています。

 そして、道の事業として、その趣旨にふさわしい記念行事を行う事を義務づけています。

 2020年には「アイヌ民族共生象徴空間」を白老町に整備し、アイヌの歴史と文化を発信する事にもなっています。

 一方、明治政府は、アイヌ民族の伝統・習俗を禁止し、その土地を没収、併せて同化政策を推し進め、皇国の臣民として開拓のための労働力を強いてきただけではなく、アイヌ民族の保護を名目とした「北海道旧土人法」制定により、アイヌの共有財産を北海道庁長官が管理し、自由な土地売買や永久小作権設定を禁止するなど、アイヌの財産を収奪し同化政策を推進する法的根拠としました。

 その後、遺骨までも研究材料として奪い、近年やっと少しずつ遺族の元へ返還され始めました。

 今回の知事の行動は、これまでのアイヌ民族の感情を逆撫でするだけではなく、道議会での議員提案として制定する「北海道みんなの日条例」の趣旨にも反するものとなるのではないでしょうか。


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