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辺野古へのオバマ発言

  • 2016年04月04日

 米国のオバマ大統領が提唱した「核サミット」が終了しました。

 この中でオバマ大統領が、辺野古基地問題を和解協議の場に移した日本政府に対し「普天間基地返還の唯一の解決策と主張していたのにナゼ和解なのか」と、日本政府が取った行動に疑問を呈しました。

 この問題に対し、安倍晋三は「移設計画の早期実現の考え方に変わりはない。急がば回れだ。」と答え、政府の考え方を説明しましたが、当然、一方の当事者である沖縄県の翁長知事は憤慨し、「大変遺憾だ。円満解決に向けた協議を行うという和解条項の趣旨にもとるものである、和解の精神を軽んじている。」と批判したのは当たり前のことではないでしょうか。

 国と沖縄県双方からの訴訟に対し裁判所が和解協議を提案、沖縄県、国双方が和解協議に応じることを表明しながらも、国は依然「辺野古は唯一の解決策」であることをあからさまに主張、端から歩み寄る考えのないことを明らかにしたことから、この発言に対して沖縄県民が反発し、翁長知事も遺憾の意を表明していました。

 今回の核サミットでの安倍発言は、オバマ大統領に急かされたにしても、辺野古問題で歩み寄る考えのないことをに日米の間で約束したということになります。

 無論、国内問題という側面も有ること、地元自治体の沖縄県民が反対していることを、民主主義国を自認する米国のオバマ氏は十分承知の上で、その国の代表である安倍晋三に「何とかしろ」と迫ったわけですが、本来であれば「沖縄県民の民意を尊重しつつ、日米軍事同盟に配慮した解決策を早急に実施するように。」と発言すべきではないでしょうか。

 しかし、工事の遅れまで指摘するということは、国内におけるオバマ氏の残り少ない任期と、低下している評価への焦りが相当なものとなっていること、対中国・北朝鮮へのカードの一枚である辺野古新基地が、不甲斐ない日本のおかげでこのまま遅れるようでは、アジア戦略へ大きな影響を来すと思っているからこその発言なのでしょう。

 いずれにしても、辺野古新基地の強行は、日本の民主主義、地方自治にとって大きな禍根を残すことになります。

 安倍晋三は、米国よりもまず日本国民、沖縄県民の方に顔を向けるべきです。


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