辺野古基地を問う県民投票
- 2018年12月26日
辺野古基地建設を問う県民投票に対し、宜野湾市の松川市長が不参加の意思を表明しました。
市長によると「県民投票の結果によっては、普天間基地の固定化につながる懸念が極めて強い」、さらに「市議会が県民投票に関する予算案を否決した。議会との信頼関係は不可欠」とも話しています。
先に宮古島市議会が県民投票に反対する意見書を可決、合わせて県民投票に関わる予算案も否決しており、宮古島市議会は「辺野古基地建設の為の埋め立ての賛否を問うもので、普天間基地の移設による危険性の除去について県民の意思は問われていない」ことを県民投票に反対する理由にしています。
沖縄県の各市町村議会(11市、11町、19村)での、県民投票に関わる補正予算の成立状況については、
・可決~北中城村、中城村、与那原町、座間味村、伊平屋村、八重瀬町、多良間村、渡嘉
敷村、渡名喜村、南大東村、浦添市、国頭村、大宜見村、宜野座村、西原町、久
米島町、北大東村、竹富町、恩納村、嘉手納町、伊是名町、豊見城市、東村、読
谷村、北谷町、名護市、南城市、南風原町、伊江村、粟国村:30市町村
・否決~沖縄市、宜野湾市、宮古島市(再議でも否決。首長判断で予算執行するか明言せ
ず):3市
糸満市、本部町、金武町、与那国町(再議に付す予定):4市町
うるま市(再議に付すか検討中):1市
・未採決~石垣市、今帰仁村(25日採決予定)、那覇市(26日採決予定):3市村
となっています。
しかし、県民投票が執行された場合、同じ県民でありながら一部の県民が投票できないということにはならないと思いますし、その権利は補償されるべきものです。
県民投票は県が提案して、県議会が了承し、補正予算も可決したものであり、各自治体に義務費として交付されますから、県内市町村は執行することが前提となりますが、県民投票事務は法廷受託事務ではなく自治事務であり、県は執行しない自治体に「是正勧告」をするしか手だてはありません。
否決した3市の首長はいずれも与党から推薦を得ている方々ですから、官邸の意を汲む事は想定できますし、議会も首長与党が多ければ首長を支援することになるでしょう。
県民投票を嫌がるのはナゼでしょうか。
それは、県民投票を実施すると辺野古反対と意思表示する方が圧倒的に多いと信じているからに他なりません。
与党の推薦で当選した首長は、選挙戦で辺野古を争点にはせずに経済活性化を前面に闘ったと思います。
その地元で辺野古反対の票が多数を占めたら、官邸に顔を向けることが出来ないことになり、後ろ盾を失うことにもなりかねないと思っているのでしょう。
いや、すでに官邸からそのような指示が出されている可能性が大きいと思います。
何せ、あの安倍晋三氏と菅義偉氏のことですから。