追求も野党の使命
- 2021年12月02日
新しい立憲民主党の泉代表は、「追求型ではなく政策提案型の政党」を標榜することを明言していますが、私はマスコミなどがレッテルを貼っている「反対ばかりの野党」というプロパガンダに腰が浮いてしまったのではないかとさえ思ってしまいます。
お互いに提案ばかりを行ってしまっては、本来の野党の使命を置き去りにしてしまうことになってしまうのではないかと危惧します。
地方自治体は首長と議会による2元代表制であり、首長は予算と条例を提案し、議会は行政のチェック機能と政策提案機能(議員提案条例も合わせ)の両面を合わせ持ち、そのバランスの中で運営されています。
一方国会は、議院内閣制となっていますから、多数の議員を獲得している政党が内閣を構成して行政を統理する一方、政府・与党・野党ともに政策を提言し立法行為を行います。
国会では内閣と与党は表裏一体ですから、チェック機能を発揮するのは野党意外に存在しません。
権力を持っている政府の大臣たちや与党が、その権力を悪用しても野党がチェック機能を放棄しては、まともな国会とはなりません。
今まで、野党が反対してきたのは国民のためにならない、または欠陥のある法律に対してで有り、問題の無い法律には賛成の立場で臨んでいます。
また、国会で息を吐くように嘘をつき(桜を見る会では安倍氏が国会で118回も虚偽答弁を行った)、官僚たちも忖度をして資料の改ざんや公文書の廃棄、隠蔽を平気で行ったことの他にも憲法で規定されている臨時国会の召集要求を無視し続けたことも含め、間違ったことを野党が追求しないのであれば、政府の暴走を止めることはできません。
野党ヒアリングも「見直す」ことを泉代表が表明していますが、国会で政府や野党が嘘をつくので有れば官僚に真実をただすことも必要で有り、このヒアリングで新たな事実が明らかになったことも少なくありません。
これまでの反省も踏まえて、野党はどちらかというとヒステリックな追求になりがちでしたが、今後は論理的に詰めていくなどの見直しも検討し、おかしいことはおかしいと明らかにすることも立憲民主党の使命だと思います。