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逆ギレ大臣

  • 2017年04月05日

 今村復興担当大臣が、4日の閣議後の記者会見で、原発事故の自主非難者対する住宅の無償提供を3月末で打ち切った事に対する記者からの度重なる質問に逆ギレし、「出て行け」の発言。

 「自主避難の方々は、自己責任」とまで言ってしまう復興大臣。被災者に寄り添うこと無い大臣に復興を任せることが出来るのでしょうか。

 この方の復興とは、フクシマ第1原発の廃炉に関わる国の関わりと、安倍晋三が大見得を切った「アンダーコントロール」の嘘を、本当だと国民と国外に広めるだけの役目しか無いのではないかと思います。

 国は住宅の無償提供を打ち切りましたが、自主避難している方々への無償提供を日本各地の自治体は継続していますし、北海道も例外では有りません。

 国より、地方自治体の方が優しい対応をしています。

 「戻るか戻らないかは本人が決める事で有り、それは自己責任だ」とよく言えるものだと思います。

 避難解除されたとはいえ、南相馬市、田村市、楢葉町、川内村、葛尾町5市町村の帰還率は14.8%、3月31日に同じく避難解除された飯舘村、川俣町、浪江町の3町村、そして4月1日に解除された富岡町の元住民の気持ちはいかばかりでしょうか。

 解除された地域は年間20ミリシーベルト~50ミリシーベルトの「居住制限地域」と、年間20ミリシーベルト以下の「避難指示解除準備地域」ですが、世界基準の1ミリシーベルトにはほど遠く、安心して居住しようなどとはとても思えないのでは。

 とりわけ、若い世代はそのような環境の中で小さな子供を育てることに躊躇することは当たり前です。

 国際環境NGOグリーンピース・ジャパンが、飯舘村をモデルに生涯にわたる70年間の被爆量、累積線量をドイツの核物理学者オダ・ベッカー氏に依頼しました。

村内の7カ所を所有者の承諾をもらって調査したところ、一カ所に自宅周辺の放射線量は加重平均で毎時0.7μ(マイクロ)シーベルトで、この基準は病院などのレントゲン区域などの放射線管理区域の毎時0.6μシーベルトを超え、胸部レントゲン検査を毎週受け続けるのと同程度の被爆量となり、生涯で183mシーベルトの結果となりました。 7カ所で一番多い所では毎時1.2μシーベルト、ホットスポットでは毎時3.3μシーベルトとなっていますが、この民家はこれまで3回の除染が実行されたようですが、このことを考えても帰還を強いることは出来ないと思います。

 甲状腺がんが疑われる子供が福島県で既に185人に達し、145人が手術を受けたとされています。

 通常100万人に一人と言われていますから福島県の対象人口38万人で換算すると約400倍の罹患率となります。

 帰るに帰れない、今村復興大臣はそのことを判っているのでしょうか。

 自主避難をされた方々に「帰らない自由」を認めるべきであり、国策で原発を推進してきた国は住宅の無償提供を継続しなければ、法で規定された社会的責任を果たしたとは言えません。


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