進展のない北方領土
- 2017年08月25日
北方領土返還要求北海道・東北国民大会が開催され、前段のデモ行進も含めて参加してきました。
毎年、8月が返還運動集中月間で、道内各地でも様々な取り組みが行われており、署名活動も多くの皆さんにお願いしていますが、毎年行っているこの返還運動をこのまま続けていても、領土問題は1mmも動く気配が有りません。
ロシアは、23日に北方4島をロシアの経済特区「先行発展区」に指定することを決めました。
先の共同経済活動は、次の実務的な協議の日程も決まっておらず、9月の日ロ首脳会談でどのような話し合いになるかも霧の中という状態です。
この日ロ共同経済活動が4島返還の第1歩となるのではと期待していた元島民や関係者は、相変わらずのロシアの強行な態度と日本の弱腰に落胆の色を隠すことは出来ません。
経済活動における、お互いの法的立場を崩さない「特別な制度」など、ロシアは歯牙にもかけず自国の法制度での経済活動を求めるでしょう。
いわゆる北方4島のインフラについては日本に協力を求め、経済活動は自国の法制度の中で第三国も参入可能とする、したたかなロシアの本心が透けて見えます。
こんな中で、北方4島の返還運動は時間だけが空しく過ぎています。
日本が敗戦後今日まで実効支配されてきた北方4島、紛れもない日本固有の領土ですが、 日本の腰の弱さだけが目に付きます。
北海道・沖縄担当大臣は、領土問題について素人だと発言しました。
これまでの担当大臣も軽い方々、申し訳ないが重きを置いた方が大臣になったことはほとんど無いと思います。
政府もこの配置をアリバイ程度に考えている所作ではないでしょうか。
ある保守系の方が私に言いました。
「政府が本当に日本固有の領土だと思っているのなら、北方領土に自衛隊を配備すべきではないか。そのことで北方領土に何かあったら日米安保で米国が出てくる。これが当たり前である。なぜ、それが出来ないのか、このままでは永遠に北方領土はロシアのものだ。」
極端な言い分ですが、本質を突いているのかも知れません。