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道有施設の無駄使い(ブログ3047)

  • 2022年11月11日

 決算特別委員会が終了しました。

 今日が、各部審査後の知事総括質問で、各部審査における答弁だけではなく、最高責任者の知事の見解が必要とされた過大を質問し、知事に見解を求めるものです。

 さて、私は、今回の決算特別委員会各部審査で総務部、総合政策部、公安委員会、保健福祉部に関する質問を行いました。

 先ずは、皆さんに知っておいて欲しい問題として、胆振総合振興局の賃借についてお伝えします。

 北海道胆振総合振興局は、2009年に「室蘭広域センタービル株式会社」所有のテナントビルに入居しています、その総工費は約28億円、約14,000㎡のビルで、このビルには室蘭市の保健所、室蘭商工会議所などが入居しており、その半分の約7,000㎡を胆振総合振興局が占有しています。

 当時の賃貸料契約では、一月約2,056万円、年間約2億4千万円となっています。 この間、家賃の交渉が数度行われましたが、家賃が低減されること無く、道の実績では入居から13年間の支出累計額は約24億円となっており、後2年間、胆振総合振興局の賃貸料だけで、ビル建設費分の28億円を超えることになります。

 このビルの耐用年数は38年間、このまま入居を続けると総額72億円となり、通常の道有施設のように50年として考えると約95億6,200万円になってしまいます。

 28億円で建設されたビルの半分の面積の賃貸ですから単純計算では14億円の建物に95億円の賃貸料を支払い続けることになります。

 道は、地方交付税不交付団体ではありません。それどころか、累積6兆円近くにならんとする債務を持つ借金自治体で、当然財政健全化に取り組み、行財政改革を推進中であるにも関わらずです。

 常識的に考えれば、老朽化・狭隘化した庁舎を新築する場合、自前で建設するか、どこかのビルにテナントとして入るか、当然、50年を見越したコスト比較をして判断するはずです。

 私は、支出を抑えるために家主のセンタービル株式会社と交渉するか、新たな場所に建設するか等、様々な検討を行うべきと指摘しましたが、なんと道は、このままの支出を今後も続けると開き直りました。

 当然知事の総括質問も行いましたが、知事も「不動産鑑定士にも相談した結果として妥当な金額である。」とのこと。

 不動産鑑定士は、近隣の賃貸価格と比較し、当該の物件の賃貸価格が妥当かどうかを判断するだけです。

 鉄筋コンクリートで建設された道有施設の耐用年数は、基本的に50年更に長寿命化に努力します。

 問題は、自前で建設するか賃貸ビルに入居するかの最初のコスト判断です。

 実質14億円の価値に95億円を支出する事に何の疑問も持たないことに、行政の無責任さ、その減資が税金である事への無関心さ、コストに対する無自覚さに憤りを感じています。 

 皆さんも、道有財産に関する道庁官僚の感覚と鈴木知事の不作為に怒りを覚えるべきです。そして、決算委員会を取材していた報道機関も問題意識が働かなかったのか、道民に報道として伝えることもありませんでした。


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