道議の定数(ブログ3625)
- 2024年07月05日
今日の新聞に、時期道議会議員選挙の定数に関わり、根室管内4町の町長と町議会議長8名が、時期道議会の定数と選挙区を協議する「道議会定数等検討協議会」の吉田祐樹座長と富原亮議長、各会派に要請を行ったという記事が掲載されていました。
要請の趣旨は、「北方領土に隣接した地域である根室市選挙区と根室管内選挙区を合区することによって運動の停滞を招く。」というものです。
私は従前から、「都市部よりも人口が少なく過疎地が多い地域にこそ政治の光が必要だ。」と主張してきましたし、今でもその考えは基本的に変わっておりません。
一方、国会では衆・参両院でも人口減少による選挙区の合区が行われています。
その考えのバックボーンに、憲法14条「全ての国民は、法の下に平等である」という事があります。各高裁判決も最大の「1票の格差は3倍以内にすべき」としてそれ以上の場合は憲法違反または違憲の判決を出していますし、最高裁判所の判決も同様の立場を取っています。
私たちもこれまで、地方自治や議会に詳しい学者の方や、弁護士、北海道町村議長会事務局長の方々とも様々な協議を行ってきましたが、最後には、「憲法上の法の下の平等としての人口比率を覆すことは出来ない。」と言うことになってしまいます。
北海道の場合は、現在定数100名、2020年の国勢調査での人口522万人で除すると道議一人当たりの人口比率は5万2200人と言うことになります。
5万2200人の半数である2万6100人までは定数1名とし、その人口を割り込めば、定数が0名となります。しかし、その場合は、「なお従前規定」を利用して1期4年間は定数を確保することにしていますが、それ以降は合区とされますし、これまでも同様の措置を講じてきました。
そして、一番重要委なのは、歴代の先輩達の苦悩の協議の結果、大都市である札幌の各選挙区の定数8名分を少なく配置しています。
そのような事をしながらも地方の定数を確保する努力を行ってきましたが、次回の2027年に行われる選挙は2025年の国勢調査がベースとなります。
今でさえ、1票の格差は3倍を超え、違憲状態にあるわけですが、2020年から2025年までの間に,北海道の人口は拍車をかけて減少しています。
根室管内だけでは無く、道民の皆さんの事情も十分考慮しながら、定数等検討協議会として総務省へ「公職選挙法」の改正を含めた要請を行ってきましたが、まだまだ壁は高いままです。
しかし、同じようなことは全国でも生じる可能性が高く、北海道だけの問題ではない時期が早晩巡ってきます。北方領土の返還運動を出さなければならない事情も十分理解しますが、議員がいなくなるのでは無く、選挙区が広くなると言うことです。そして北方領土の問題は、地域の道議だけでは無く全ての道議が取り組んで行く課題だと認識しています。
私たちも、総務省が公職選挙法を改正し、特例措置を導入してくれるようこれからも努力してまいります。