道議会庁舎の危機管理(ブログ3764)
- 2024年12月04日
11月30日、議会も道庁も休日だった午後3時半頃、道議会のホームページには「爆破予告」が掲載されていました。内容は「明後日、北海道議会を爆破します。」というもので、明後日とは12月2日の本会議の日です。
議会事務局が気がついたのは2日・月曜日の午後、気がついた段階で本会議場では代表格質問が行われていました。議会事務局は道庁内の危機管理室に連絡のうえ道警に届けましたが、正副議長に報告したのはその後、各会派の会長にはさらにその後に伝えられましたが、箝口令が敷かれ他の議員はその情報に触れることもありませんでした。
その中で、議会は通常通りに続行され、その日の議会が終了後に、警備会社を中心に議会棟を調査しましたが、不審な物は見つからなかったことから、「愉快犯」の犯行の可能性が高いと判断されました。
何事も無かったことは幸いですが、この事案で議会の危機管理の甘さも明らかになりました。議会事務局には議会等に関わる「危機管理のマニュアル」がないのです。
当時は、本会議場に道政の執行権の最高責任者である知事と、議案の議決権を有する正副議長はじめ議員が参集していました。ここで爆発が起これば、道政は機能を失ってしまいます。 改めて、道議会の危機管理についてのマニュアル作成と日頃からの点検管理の必要性が求められます。
実は、私が副議長時代、「旧議会庁舎から新議会庁舎に引っ越した事もあり、議会の防災訓練を行っては」と議会事務局に進言しましたが、当時の事務局次長が「本庁舎のマニュアルに準じて対策が講じられる」と全く消極的でした。しかし、私からの要請と言うこともあって、1回だけ議場庁舎外への避難訓練を行ったことがありますが、その後は行われておりません。
一方、本会議場の議長席の机の下の引き出しには、本会議場内での緊急事態の対応について避難マニュアルが常備されています。これは、議場で本会議開催中に緊急地震や火事、Jアラートなどが発生した場合、議長が議事を打ち切り、議員に机の下など身を守る姿勢を取ってもらうことや、事務局員の指示に従って避難することを記した物で単に避難の手順を示したものです。しかし、今後は想定していない災害等、何かが必ず起こることを念頭にしなければなりません。そのためにも「議会庁舎における危機管理マニュアル」は必要ですし、年に数度は、避難訓練も必要では無いかと思います。