避難所運営マニュアル(ブログ3818)
- 2025年01月28日
北海道が、2016年に策定した「避難所運営マニュアル」を改訂し、新たに避難所のトイレ、ベッド、キッチンを災害発生から48時間以内に整えるよう、各自治体に要請することになりました。
以前から、避難所の環境が劣悪であることを多くの国民から指摘されていました。
昨年1月の能登半島地震の避難所の状況を見ても、非常に環境が悪く2次災害として「災害関連死」が多く発生いたしました。そして、海外からは、避難所の映像を見て、「難民キャンプ以下だ」との不名誉な評価を貰っています。
昨年の第1回定例会予算特別委員会で、この問題を取り上げ、「日本の避難所の環境は、福島地震や熊本地震など様々災害の経験があっても一向に改善されていない、災害避難所の運営について、国際基準である『スフィア基準』を参考にするよう政府の避難所計画には記載されているが、道の避難所運営マニュアルにはその基準についてどうなっているのか。北海道は、これまでも大きな災害に遭遇してきたが、それでもなお、避難所は、女性や高齢者、障害のある方、赤ちゃんや幼児などの被害者家族にとって最悪の環境にあることから、スフィア基準に示されているように、①避難者一人当たり3.5㎡のスペースが確保されること②世帯ごとに簡易テントが用意され、プライバシーが守られること③キッチンカーなどによる温食を提供すること④トイレについては男女の比率を1:3になるようにし、簡易トイレをトレーラーなどで設置すること⑤入浴施設や洗面所を不便を感じないように用意すること、これらについては、災害が発生してから最低でも48時間以内に提供すること等について、道も早急に対処すべきである。」と提言しました。
道は、「整備に努力しているが、自治体間で格差がある。早急に、道のマニュアルに沿った対応をするように各自治体に要請したい。」と話していました。
そして今般、肝心の道がやっとトイレについて、政府の指針である避難所50人当たり1基を目安とする、女性用は男性の3倍確保し室温を15度以上に確保する事などを取り入れた道のマニュアルを改正することになり、来月4日に開催される総務委員会に報告することになりました。
避難所の環境につきましては、まだまだ改善しなければならないことが多くありますが、先ずは今回その一歩を踏み出しました。道の担当者に敬意を表すると供に、今後も歩みを止めずに「スフィア基準」に沿った改善を行うように強く要請してまいります。