金が権力の源泉(ブログ3570)
- 2024年05月11日
果たして自民党は政治とカネに鋭くメスを入れることが出来るのでしょうか。
この間、与党の政治資金規正法改正の協議は全く前に進まず、自民党と公明党の溝の深さを埋めるに至っていません。
これまでの政治資金パーティーの裏金問題も含めて、自民党は権力の源泉である「金」を手放したくないという事に固執、いや固持しています。
政治資金規正法の改正でも、これまで同様に「抜け道」を確保し、改正したというアリバイだけを表面に出して、現実はこれまでと変わらないということを目的にしています。
団体・企業からの政治献金を廃止する見返りとして「政党助成金」を税金から各党に振り分けていますが、現実には企業・団体の献金は廃止せずに受け取り、併せて政党助成金も受け取るというダブルの蜜を手に入れています。
また、政党助成金は党から各議員に配られておりその使途については議員側から政党に報告する義務もありません。つまり好きに使ってもその内容が分からない仕組みの金ですから、会食に使おうが選挙に使おうが闇の中となっています。
また、パーティー券の収入の透明化についても、自民党は今後に向けて検討する課題とし、消極的な対応となっています。
さらに問題なのは、官房長官が管理する「官房機密費」で、毎月1億円がはいり領収書なしで使えるという便利な財布です。
中国新聞の取材では、元官房長官がこのうち1千万円を首相に渡すのが習わしとなっていることを話し、この金を首相が選挙に弱い議員に陣中見舞いとして渡すことも慣例的に行われているとのこと。
官房機密費も税金から賄われており、政権は税金を使って選挙対策をしていると言うことになります。
どこまでも「金」が権力の源泉になっており、この蜜壺から抜け出すことの出来ない自民党。逆に言えば、金が無ければ政党としての維持が出来ないほどに腐敗してしまったと言うことになります。この党に政治資金規正法の抜本的な見直しを期待できるはずがありません。