防衛相の舌禍
- 2016年03月03日
特定秘密法の問題点につきましては、これまで何度かこのブログにおいても、政府にとって都合の悪い情報は国会にさえも提出されなくなる事への危惧、また、特定秘密反故法を扱う関係者の家族まで巻き込む、異状とも言える身辺調査の問題点、憲法90条違反ともなる会計検査院への報告不履行等を書かせていただきましたが、なんと、特定秘密保護法にとって一番重要な防衛に関する情報を司り、その責任者である「中谷防衛相」が、北朝鮮のミサイル発射について、その内幕を「統合幕僚監部創立10周年記念」パーティーでペロッとしゃべってしまったという不始末をしでかしたことが「日刊ゲンダイ」に掲載されていました。
記念式典後のレセプションは、歴代の防衛相や副大臣、統合幕僚長、米軍関係者が多く参加したおり、その席上でのスピーチで、ハリス米太平洋軍司令官へのリップサービスのつもりだったのか、7日の北朝鮮のミサイル発射について「米軍から衛星で集めた情報の提供を受けた」と話してしまい、ハリス氏は勿論、まわりの防衛省幹部達の顔が引きつったと関係者が話していたそうです。
米軍からの情報提供は第1級の防衛秘密とされていたもので、米国の信頼を一気に失うようなこの度の発言は、今後の米国からの情報提供に大きな支障となる可能性も考えられます。
その場にいた自民党議員が「特定秘密に該当するような情報を、現職の国防大臣が何の警戒感もなく話してしまうとは・・・、中谷氏は特定秘密保護法策定に関わった中心人物の一人であり、現職の大臣が特定秘密保護法違反第1号とはブラックジョークだ。」と頭を抱えてしまったとか。
事が大臣ではなく、秘密に携わる関係者であった場合、特定秘保護法違反は最長で懲役10年の罰則規定があり、何らかの罪が科せられる事案だと思います。
これも、今の安倍1強政権の「緩み」と「脇の甘さ」の表れなのか。
しかも、この事件さえもマスコミは国民に知らせようとしていません。