障がい者雇用の水増し
- 2018年08月21日
中央省庁が「障がい者雇用促進法」で規定されている障がい者雇用数を水増ししていたというニュースに触れたときには、まさしく口あんぐり「開いた口がふさがらない」という状態でした。
法に従って仕事をする行政、民間に対し法違反がないか指導・監視も行う行政が自ら法違反を行っていた、それも42年間の長きにわたって、さらに不正と認識しながら故意に水増ししていたという、このことを耳にした国民はいったいどのような感想を持ったでしょうか。
政権が国民にあれだけの嘘をつく、行政も国民が知らぬことを幸いとして不正を働く。
国民は行政に嘘をついたり、不正を働けば、刑事的責任と社会的責任を負い、罪という制裁を科せられます。
民間企業は、障がい者雇用についても目標率が定められ、義務付けられていますし、それを履行しない場合はペナルティーとして一人に対し月額5万円の納付金を徴収される他、消極的な企業は企業名が公表される事もあります。
にも関わらず、中央省庁が視力が弱い人や健康診断で異常を指摘された職員を障がい者数に参入していたとは呆れます。
視力の弱い人はメガネを掛けていますが、中央省庁に行けば多くの職員がメガネを掛けている視力の弱い人ですし、あれだけ就業時間の不規則な職場では、ほとんどの職員が何かしらの内臓疾患などを患っていても不思議がありません。
これらの方を参入するというならば、中央省庁の障がい者雇用率は50%以上ということになるでしょう。
ふざけた話です。
また、この不正は障害者の雇用を妨げたという側面も持っています。
本来であれば、各省庁でもっと多くの障がい者の方が就職できていたはずです。
記載してきたように、今回の雇用水増し事件は中央省庁が行ってきた不正と言うだけではなく、行政への国民不信の増大、障がい者雇用の抑制という大罪であることを官僚の皆さんは胸に刻むべきではないでしょうか。