電気料の新たな負担(ブログ3312)
- 2023年08月17日
経産省は、今年度中に導入を目指す「長期脱炭素電源オークション制度」を導入し、温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギーの発電所の新設や、火力発電設備の低炭素型などへの改修を支援することにしました。
と、ここまでは「なるほど」と思いますが、これらの工事費や運転費用、人件費などの固定費を長期間まかなえる事を目的として、その財源は電力の小売業者の拠出金とし、私たちが支払う電気料金に上乗せすることを検討しています。
またしても国民への負担です。
このままでは、私たちは自家発電しか残されていないのかと思いますが、全ての家庭が自家発電装置を設置することなど出来ません。政府のエネルギー政策の無能さとずる賢さにほとほと呆れてしまいます。
更に加えて、とんでもないことを政府は考えています。
この新制度による拠出金を原発再稼働にも支出しようとしています。
既存の原発は、規制基準に対応するために安全の強化として原発11機に6兆円、原発1機あたり平均約2000億円の経費が必要となっています。
原発を再稼働させるために、私達から徴収した拠出金を充てるなど、どこまで汚い手を思いつくのかと辟易ですね。
検討した経産省の審議会でも一部の委員から「安全対策で温室効果ガスが減るわけではない。電力会社が自己責任で行うべきだ」との意見が出たのは当然のことです。
東京新聞には、「安全対策に対する費用が大きすぎて再稼働の障害になっているのであれば、原発に経済性がないということ。」と掲載しています。
脱炭素化を進めるには、再生可能エネルギーの積極的な導入と技術開発を急ぐべきです。