電磁パルス攻撃
- 2017年09月07日
「電磁パルス(EMP)攻撃」、これまで、あまり聞いた事の無い言葉です。
北朝鮮の核(水爆)実験で、核の小型化や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の完成、併せて米国への核攻撃の可能性が現実味を帯びてきました。
そして、北朝鮮が持っている核攻撃の技術精度の議論の中で、今回新たに「電磁パルス攻撃」という、まさしく近未来的な攻撃法が研究されていたことが判り、新たな驚異を感じています。
電磁パルス攻撃とは、攻撃目標の上空、数十kmから数百kmの高高度で核弾頭を爆発させ、その衝撃で発生したガンマ線が大気中の窒素や酸素などの分子に衝突し、巨大な電流が発生することで電磁波である電磁パルスが地上に降り注ぎ、高度30kmでは半径600km、高度100kmでは半径1,100km(北海道から九州一帯まで)、高度400kmで米国の全土を、高高度になるほど広範囲に拡散し、被害も拡大するするというものです。
全ての電源が止まり、IT化された電気・電子機器などを利用した社会インフラのほぼ全てが破壊され、発電・送電システムがダウン、鉄道・航空・船舶もストップ、移動も困難になりますし、復旧には3年から10年という時間を要し、食料や燃料の不足と衛生面の悪化などで、1年後には米国人の9割が死亡すると予測されます。
この攻撃は、単に1国への影響に止まらず、地球規模の影響が懸念され、ひいては地球文明の破壊にも繋がる恐れがあります。
核による攻撃より遙かに驚異的な攻撃、そして、北朝鮮はこの電磁パルス攻撃が出来る体制が整っていると発表しました。
これは、単に米国だけでは無く、世界への挑発となります。
国際社会は、効果の上がらない制裁を繰り返すことに地道を挙げる事を踏みとどまり、交渉による北朝鮮の国体維持の確約、それと引き替えに核の凍結という選択肢を早急に結論付けるしか無いのではと思います。