非現実的な自宅療養
- 2020年04月04日
「アベノマスク」といい政府のやることは、何を考えているのか不思議でたまりません。
昨日は、厚労省が軽症者は自宅かホテルで2週間療養するようにと打ち出しました。
国が後手後手で、有効な対策を打とうとしないことから、日本医師会が「医療危機的状況宣言」を発し、専門家会議では東京都、神奈川県、大阪府、福岡県の4都府県が「感染拡大警戒区域」と判断しました。
これらのことを受けて、厚労省がやっとこれら警戒地域に対し、軽症者を退院させ、経過観察及び外部との隔離を目的としてホテルなどの宿泊施設を借り上げるとともに自宅での療養を求め、重症者を優先して治療するため病院のベッドを確保することにしましたが、心配なのはもう一つの自宅療養です。
厚労省が自宅療養に求めたの注意点は、
<居住環境>として、「患者専用の個室を確保、または同じ部屋の全員がマスクを着用し十分に換気」と有りますが、自宅に患者専用の個室を用意できるとは限らず、またマスクは入手困難となっています。
次に、「洗面所やトイレは患者専用に」と有りますが、普通はどこの家も洗面所とトイレは一か所しかありません。厚労省の官僚の家は洗面所もトイレも複数あるのでしょうか。 さらに、<看病>として、「特定の人が担当(特定疾患がない健康な人が望ましい)」と求めていますが、一般的に特定疾患がない健康な人は仕事に就いています。
次に、「看病にあたってはマスク、手袋、使い捨てエプロンやカッパを着用」と書かれていますが、マスクも手袋も医療機関でさえ入手困難なのは厚労省が一番知っているはずです。ましてや一般家庭には使い捨てのエプロンなど用意していませんし、カッパを着用してなど非現実的です。
これら自宅療養の注意点を読むと、自宅では無理だということが判ります。
いづれにしても、自宅療養は濃厚接触を誘発し家庭内クラスター状況となることは明らかで、このようなこともわからない政府や厚労省は、もはや崩壊状態に入っていると言わざるを得ません。
求められるのは一刻も早い軽症者用の宿泊施設の確保です。