韓国のマイナンバー
- 2016年03月19日
道議会議会事務局が税や年金などの行政手続きのためにということで、議員に「マイナンバー」の提出を求めてきました。
このために、過日、会派において札幌でマイナンバーに関する問題に取り組んでいる弁護士の方に来ていただき「マイナンバー学習会」を開催しました。
この中で、「住基ネット」の時は札幌でも訴訟が起こり、「マイナンバー」では、全国各地で訴訟が行われていること、個人番号を拒否しても事業者や本人に不利益は課せられない事などをお聞きしました。
すでに、私は、全国中小企業者団体連絡会(全中連)の行った調査の内容から、このことは承知していましたが、会派の中には半信半疑の方もいたことから学習会を開催、後は個人の判断でマイナンバーを提出するか否かを判断していただくことになりました。
さて、お隣の韓国では、朴正煕政権時代に北側のスパイをあぶり出す目的で導入された歴史をもちますが、80年以降は個人を識別する住民登録証を携帯することが義務づけられ、常に身元を証明する事が求められてきました。
その後、電子政府を自称するまでになりましたが、現在韓国の個人番号は、出生届時に生涯不変の住民登録番号が決められ、多岐にわたる行政サービスに利用されています。
・住民登録・税・年金・社会保険・医療・選挙・兵役・教育・職業・学歴・技能などの他、・不動産売買・銀行・キャッシュカード・金融取引・携帯電話やインターネット契約にも利用され、買い物時に利用すると購入情報までも税務署に送られ所得控除が自動的に行われ、17才になると指紋が採取され、顔写真とセットにされ犯罪捜査にも活用されています。
あまりにも多くのことに利用されていることから、国民の多くは直接的に疑問は持ちませんが、14年に起きた情報流出事件をきっかけに認識に変化が現れているようです。
14年1月に起こったこの事件は、大手クレジット会社がハッキングされ、1億400万件の情報が流出し、住所、氏名、口座番号、預金残高、信用度ランクなどが盗まれてしまいました。
その中には、朴槿恵大統領、潘基文国連事務総長のデーターも含まれていたことから、これまでのようなあり方で良いのか、新たな問題を抱えることになったようです。