馳氏の自慢?(ブログ3401)
- 2023年11月21日
故安倍晋三氏が、「フクシマの処理水はアンダーコントロール(制御下)されている。何の心配も無い。」と発言してまでも誘致したかった東京五輪。
自民党内で、その五輪の「招致推進本部長」だった馳浩石川県知事(当時の衆議院議員)が、東京都内の講演で当時のことを振り返り、「安倍晋三首相から『必ず勝ち取れ』、『金
はいくらでも出す。官房機密費も有る。』と言われ、当時100人余りのIOC委員に対し、それぞれの選手時代などの写真をまとめた1冊20万円のアルバムを全員分作製し、それを持って世界中を歩き回り、陸上男子棒高跳びで活躍したセルゲイ・ブブカ氏(ウクライナ)らに渡した。」と話しました。
IOCは倫理規定で五輪関係者への贈り物の授受を禁じる一方、慣習的なごくわずかな価値の贈り物は認めていました。(禁止は表向きの話しでしょう。影響力のあるIOC委員には大金が流れていることは公然の秘密となっています。)
20万円がごくわずかかどうか解りませんが、それぞれの委員は、自分の活躍していた頃の写真を20万円という豪華なアルバムにして贈られれば、金銭以上の価値を感じたでしょう。また、それが狙いだったとも思います。
さて、馳知事は、発言したその日のうちに「誤解を与えかねない不適切な発言」として全面的に撤回、翌日、地元で記者会見を開き謝罪しました。
記者会見では、記者からの質問に対し、「撤回した」、「お詫びを申し上げたい」、「私の事実誤認だ」、の繰り返しばかりで、何が事実誤認だったのか、安倍氏からの金はいくらでも出す。官房機密費もあると言う話しをされたのは事実か、何に謝罪するのか、誤解を与えかねないとはどういうことなのか、アルバムはあるのか、無いのか等、全く明らかになっていません。
ただただ、前言の繰り返ししか話しませんでした。
これでは、疑惑は益々深まるばかりである事を、ご本人は理解していないのでは。
それとも、政府の中枢から「何も話すな」と強く叱責されたのか。
過ぎたこととは言え、何でもありの五輪誘致だったことだけは事実の様です。
これでまた、開会中の臨時国会が余計なことに時間を割かなければならなくなりました。
馳氏は、五輪での自分の立場と活躍を自慢したかったのでしょうが、自らの発言で墓穴を掘ってしまったようです。