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高いハードルのIR

  • 2018年03月03日

 IR(統合型リゾート+カジノ)構想がだいぶ見え始めました。

 この度明らかにした政府案では、国内トップクラスの国際会議場・国際展示場を有し、世界水準の客室面積を持つホテルの併設といった、かなりハードルが高いものとなりました。

 具体的には

・収容人員1,800~5,000人規模の国際会議場

・展示面積12,000~95,000㎡規模の国際展示場

・客室数1,000~3,000室規模のホテル

 となっています。

 国際会議場は「MICE」と呼ばれ、5,000人規模となると、既存の会場では「東京国際フォーラム」、「東京ビッグサイト」、「パシフィコ横浜」、、「京都国際会館」などかなり限定されますし、1万㎡規模の展示会場となると「東京ビッグサイト」、「神戸国際展示場」、「インデックス大阪」など、これはもっと限られます(ドーム球場は除外)。

 3,000室クラスのホテルとなると、3,680室を誇る「品川プリンスホテル」、2,007室の「アパホテル&リゾート<東京ベイ幕張>」以外にありません。

 国際会議場は、さっぽろのパークホテルが、その敷地内に5,000人規模の国際会議場建設を発表し、ホテルでは20年までに3,000室規模のホテルを開業する「東急ステイ新橋」が予定されていますが、見ても判るように想像以上のハードルの高さです。

 更に、IRは統合型リゾートですから、ショッピングやショーなどのエンターティメント性がタップリ含まれていなければなりませんし、何よりリゾート感が味わえなければなりませんが、果たして、これをクリアー出来る自治体が現れるのでしょうか。

 自らハードルを高くしてしまった政府、これではIRが遠ざかり、いいことにカジノも遠ざかります。


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