高額すぎる原発維持費
- 2020年01月16日
原発の再稼働や維持に関わり、国が定めた安全基準を13年以降導入したことにより、全国の原発に投入した資金の総額が廃炉を含めて13兆円4569億円に上ることが明らかになりました。
全国19原発の内、電力会社が再稼働を目指すとした15原発と廃炉を決めた9原発17基の合計公表額です。
安全基準を強化のためとはいえ、これで安全が確保されたわけでは無く、単に基準をクリアーしただけで、依然として事故は起こりえるのです。
そして、この約13兆5000億円は、電力消費者に電気料金上乗せという形で負担を強いることになります。
日本の人口を1億2000万人として計算すると、単純に一人当たり11万2500円の負担と言うことになります。
原発が稼働していなかったときも、日本は電力の供給に困ってはいませんでした。
それをあえてこれだけの負担を国民に押しつけてまでも、危険極まりない原発を稼働する意味があるのでしょうか。
北海道では、泊原発の維持費に2597億円、安全対策費に2000億円、合計4597億円でした。
これを北海道の人口で換算すると、一人当たり8万8400円となります。
しかし、規制委員会は泊原発について、活断層の疑念が取り払われていないとして、北電にさらなる調査を求めていますから、1号基から3号基までの維持費にさらなる経費が必要となりますし、今後の安全対策も追加が求められる可能性が大きいものと思います。
そこまでしなくても、今や再生可能エネルギーに参入する、もしくはその予定だけでも優に1号炉から3号炉の総発電量を上回っています。
誤った国策を今後も続ける意味が果たしてあるのか、将来的にも総電力の22%を原発に依存するという日本のエネルギー政策は、根本から見直さなければなりません。