魅力の無い職業か(ブログ3060)
- 2022年11月28日
昨日は、地方の自治体で職員不足が深刻な問題になっていることを掲載しましたが、その中で、若い職員の中には責任が重くなる管理職になりたくないと考える人が出てきている事にも触れました。
ここに一つの例があります。
東京新聞によると、神奈川県には管理職から降格を希望することが出来る「希望降格制度」というのがあり、この制度を利用する職員が増えている事を伝えています。
<降格希望の名目は、「親の介護を理由に責任が比較的軽い非管理職に戻りたい」という例が多いようですが、新形コロナウィルス感染症対応などで管理職の負担が課題になっている可能性もある。
この制度は、職員の離職防止を目的に導入したもので、係長職に相当するグループリーダー(GL)級以上で降格を希望する職員は年末までに理由書をもって上司に届け出ると、翌年度の定期異動で1~2階級降格されるというもの。制度導入後の5年間で部長職は0人、課長級は6人、GL級が10人の計16人が制度を利用した。
介護離職を防いでいると制度の意義を説明しているが、人事課によると「管理職業務と私生活が両立できない、残業代が支払われない管理職は便利に使われているし、業務が増えている。」との指摘もあるが、その可能性も認める。>と、その実態を掲載していました。
管理職の方々は、日常的に業務が増えていることや時間外勤務行っても残業代が支払われない事などに不満を抱いており、それが希望降格制度に顕著に表れたものと思います。
また、それを日常的に目の当たりにしている一般職員が、仕事を精力的にこなして昇格しよう、などと考えるとは思えません。上司の背中が全てを語っていると言うことです。
公務労働職場を包み込む行財政改革のしわ寄せは、いつしか余裕の無い職場、サービス残業がはびこる職場、やりがいよりも責任が重くのしかかる職場、一定の年齢なれば昇給の無い職場などとなり、公務員は魅力が無い職業という事になってしまったようです。