鯛は頭から・・・(ブログ3517)
- 2024年03月19日
今日で道議会第1回定例本会議が終了しました。
今回の定例会は、代表質問初日から大荒れ。10時開会のはずが、「自民党側と道側の意見交換が整わない」ということで、丸1日を費やして代表質問は翌日に延会。
意見交換が整わないということは、「お互いの台本(シナリオ)が合わない」ということですから、本来ならば本会議でお互いの意見を交わすのが常道なのに、それを行わないということは、水面下で答弁を調整しているということを明らかにしたようなものです。
1日延会して、自民党のごり押しに知事側が屈したのか、観光予算を増額すべきという自民党の要求を丸呑みして、知事が「今定例会に補正予算を提出したい」と答弁してしまいました。
以前のブログでも掲載しましたが、自民党の代表質問が終了した段階で私が議長に「議事進行」をかけ、「知事の答弁は、新年度予算を提案している最中にその予算に増額補正を行うと言っている。つまり、知事の提案した新年度予算には不備があると言うことを自ら本会議で発言した事になる。そうであれば、新年度予算を撤回し、修正して再提出すべきであり、それを行わないで今後の代表質問・一般質問・予算特別委員会に入るとすでば、その質疑は意味を持たない」と主張して、議会は暫時休憩となりました。
午後から民主会派の代表質問に入る予定でしたが、議事進行の取り扱いを巡り、正常な運営が困難になりました。
以後は紆余曲折があり、何とか代表質問、・一般質問・予算特別委員会は一通り終了しましたが、今回の部長職以上の人事を見れば、この問題が大きく尾を引いたことが明らかです。
先ずは、問題の観光予算に関わる経済部を所管する副知事を交替させました。
この副知事は任期を2年残していましたが知事によって退職。私は「更迭」だと思っています。そして、昨年、桧山振興局長から観光振興監に昇格して、観光振興税(宿泊税)などの観光行政を専門に進めるポジションに就いた方は、9ヶ月で、事実上の上がりポストである閑職に異動させられてしまいましたし、さらにエネルギー政策を統括するゼロカーボン推進監も辞任。
また、ここでは書きませんが、昇格した管理職の方の中には、今回の問題の渦中にいた方が複数います。つまり、忖度する方を優遇することも行いました。これらは、まさしく安倍政治を見ているかのようです。
これらの人事を道庁職員達はどのように見ているのでしょうか。
「知事は、人事権という絶大な権力を行使して、失敗を部下に押しつけ自己保身を最優先にしている」と冷めた目で見るか、一方「知事に忖度する『ヒラメ』に徹して、道民のために働くのでは無く、知事の『覚えが良い』職員になる」と思ってしまうのか。
私たちは、道庁が「鯛は頭から腐る」組織にならないように、常に知事の行う道政に厳しい目を向けていなければなりません。