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黒金星と呼ばれた男

  • 2021年07月17日

 気にしていながら映画館に見に行けないままだった韓国映画「工作 黒金星(ブラックヴィーナス)と呼ばれた男」をネットフリックで見ました。

 1990年代の韓国の諜報機関(KCIA)により、軍人だったパク・ソギュンが「黒金星(ブラックヴィーナス)」というコードネームのエージェントに仕立てられ、北朝鮮の核開発の現状を探るべく、事業家に身を扮して諜報活動を行い、北朝鮮の対外交渉の責任者であるリ所長との信頼関係を築き、韓国の企業のコマーシャルフィルムを撮影するという口実で、北朝鮮の最高実力者である「金正日総書記」にも面会、北朝鮮の外貨稼ぎの片棒を担ぐ役目を担いつつ、核開発の拠点である寧辺(ニョンビョン)に近づき、核の開発状況を探る活動をしますが、97年の韓国大統領選挙において金大中氏が当選すれば、組織が解体されるという憶測からKCIAがパクに知らせずに北朝鮮と裏取引を行い、それによって自らの工作活動が無になるだけでは無く、家族も含めた命の危険にさらされる。

 と言う様な内容です。

 KCIAと北朝鮮の軍部との関係や、意に沿わない大統領候補を陥れようとする組織、北朝鮮の最高責任者という地位、そして、都市部では無い北朝鮮の飢えと貧困がリアルに描かれていました。

 この映画は実話に基づいて作られた作品だというだけに、緊迫感のある展開と、南・北朝鮮の実態の片鱗を垣間見ることも出来ました。

 息をも尽かせぬ展開の約130分、是非、皆さんも鑑賞してはいかがでしょう。


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