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10倍高いMOX燃料(ブログ3273)

  • 2023年07月09日

 青森県六ヶ所村の使用済み核燃料再処理工場は、未だに操業しておらず、国内の電力会社はその再処理を国外に頼っています。

 一番の相手先はフランス。そして、再処理された燃料はMOX燃料として日本が買い戻します。

 なぜ日本は海外に頼って再処理をしなければならないのか。それは使用済み核燃料は核兵器の原料となるからで、必要以上に日本国内に使用済み核燃料が貯蔵されることを米国を中心に、核保有国は望みません。

 かといって、国内では使用済み核燃料の再処理も出来ず、核燃サイクルの中心を担う「もんじゅ」も廃炉が決定しましたし、フルMOX燃料を使用するはずの大間原発は未だに工事は凍結したままとなっています。

 国内でウラン燃料にMOX燃料を混焼している原発は、関西電力:高浜3・4号機、四国電力:伊方3号機、九州電力:玄海3号機の4機のみとなっています。

 さて、このたび関西電力:高浜原発3号機に使用するためフランスから輸入したMOX燃料16体の価格が192億7800万円である事が分かりました。16で割り算をすると1本12億4000万円です。

 一方、同じく高浜原発に使用する通常のウラン燃料を米国から輸入しましたが、その価格は1体あたり1億2425万円で、比較するとMOX燃料は9.7倍も高いことになります。

 このままで行けば、この先まで高いMOX燃料を買い続けなければなりませんが、そのコストは電気料金に反映されています。

 北電の斉藤社長は、「原発が再稼働すれば電気料金を下げる。」と言っていますが、再稼働すれば、泊3号機もMOX燃料を混焼する事になり、10倍近く高い燃料のコストも道民へ押しつけられることになります。

 北電は、電気料金が安くなる根拠を透明性を持った数字で道民に説明すべきでは無いでしょうか。


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