10年の思いを未来へ
- 2021年03月11日
10年が経ちました。
誰もが経験したことの無い、そして見たことも無い自然の猛威と安全神話の崩壊でした。
10年経っても人々の心にこびりついて離れない事実は今も変わりません。
「東北の復興無くして日本の復興は無い」と当時の野田総理が言い、同じ事を安倍総理も言いました。そして、「フクシマはアンダーコントロールされている。」と国際的な大嘘をついて東京オリンピックを誘致、しかし、今も帰函が出来ない多くの人がいて、汚染水はたまり続ける一方、汚染土は県外へと言う政府の公約も守られず未だにフレコンバッグに入ったまま県内に積み上げられています。
そして菅総理になっても、同じく「東北の復興無くして日本の復興は無い」と壊れたテープレコーダーのように言い続けています。
人々の健康も、いつの間にか原発との因果関係は無いと科学的エビデンスを無視、又は塗り替えて真実に目を背け、復興の証しの東京オリンピックはいつの間にか「コロナに打ち勝った証として」に変えられてしまいました。
人々の記憶を呼び覚ましてくれるのは、今月に入ってからメディアが様々な特集を組んでくれていることによってですが、今後もそのスタンスを維持して欲しいと思います。
この10年で国民の自然災害に対しての意識も大きく変化しました。そして、原発に対しての意識も変わりました。
東日本大震災は多くの犠牲をもたらしましたが、その犠牲を自らに写し代えることで、私たちに自然と共生していく持続可能な暮らしや経済活動を示唆してくれました。
「フクシマを忘れない。」そして自然を制するのでは無く自然と調和し、限りない開発や経済発展から穏やかな生活様式と足ることを知る経済に変えていかなければならないことが、未来や子孫への私たちの義務となっていることを改めて心に刻まなければなりません。