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100万回はバブル

  • 2021年06月10日

 今日も、昨日の党首討論の事になります。

 菅氏は、コロナ対策を問われた時に「ワクチンが最大の武器であり、合計の接種回数は2千万回に迫る。今は1日に100万回を超えた。感染対策はワクチン接種で大きく変わった。」と胸を張り、「どうだ俺の言ったとおりになったではないか」と言わんばかりの余裕を見せました。

 しかし、厚労省が発表したその日のワクチン接種は約64万回となっており、党首討論という公式の場で、意図的に「さば読み」をしたのか、それとも忖度した情報を官僚が菅氏に伝えたのか、ということになります。

 何も知らない国民は、あの一言を信用してしまうでしょうが、結果として安倍氏譲りのウソを平然とついてなお国民を欺そうとしたのです。

 過日の新聞では、7月中に高齢者の接種を終えると豪語したことで各自治体がその対応に追われることになり、7月中に接種が終了する見込みが立たなくても、予約が7月中に終了すれば、接種が終了したと見なす等のごまかしをして国に報告する自治体が多い事を伝えていました。7月時点の予約が6割で接種が9月に入っても、半分以上の予約が済んでいることをもって7月中の接種完了と報告する自治体も出てくる始末です。

 さて、道は、大規模接種センターを厚別に開設する予定で、札幌市だけではなく周辺の江別市、恵庭市、千歳市に居住する高齢者向けに接種を進める予定です。

 しかし、札幌市も高齢者の接種予約が予定数に達しておらずに余裕が生じています。

 日刊ゲンダイによると、先行して自衛隊が設置している東京都大規模接種センターは、9日現在で、設置期間中(3ヶ月間)合計14万人の予約枠に対して1万5千人の予約しか埋まっておらず、12万5千人が、大阪府では同じく7万人の予約枠に対して1万3千人の予約で、5万7千人分の予約が埋まっていないとのことです。

 東京都では約9割、大阪府では約8割の予約残となっています。

 これは、高齢者に感染リスクの高い中心部に、公共交通の電車に乗って来て下さいと言っているようなもので、体力の無い、足腰が弱くなった高齢者のニーズに沿ったものでは無く、元気な高齢者は近くで接種するまで待つでしょうし、副反応も気になるからもう少し様子を見ようと思っている方も多い事などが原因だと思います。つまり、高齢者ニーズに合っていないのではないかと思われます。

 札幌の大規模接種センターは、設置後どのようになるかは分かりませんが、東京都と大阪府は早晩高齢者以外の接種にも転用することになるでしょう。

 そうでなければ、菅氏の一言で決まった自衛隊の活用が大失敗だと言うことになり、結局1日100万回接種はバブルとなってしまうからです。


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