25年年頭にあたって(ブログ3792)
- 2025年01月01日
▼新年明けましておめでとうございます。皆様には新しい歳をつつがなく、そして穏やかに迎えられましたこと、心からお慶び申し上げます。
▼昨年は、10月27日に執行された衆議院議員選挙において、与野党が逆転。これまでは自民党1強によるやりたいを放題の政権運営でしたが、今後は野党の意見を無視する事は、自らの政権を危うくすることにつながりかねず、野党との妥協に意を介さなければならなくなったようです。
一方、解散の引き金となった「政治とカネ」の問題は、自民党が頑な態度を変えること無く、政治資金規正法や公職選挙法の改正も核心部分を残すことになってしまいましたし、
臨時国会で決定した旧文通費や政党助成金の扱いも、具体の内容は今年の通常国会に先延ばしとなりました。そして、一番大きな企業・団体献金の扱いも残っています。
また、野党は与野党逆転とはいえ、各野党がそれぞれの考えを主張し、妥協点を見いだす努力を怠れば、これまでと何も変わらない結果になることを自覚しなければなりません。
▼昨年は元旦に能登半島地震が発生し、甚大な被害が生じました。この地震は、志賀原発にも影響を及ぼし、仮に珠洲原発が建設されていたならば避難は困難を極め、フクシマ第1原発事故以上の被害が想定されました。
政府は、過去の痛みもそして昨年の教訓も忘れ、原発の再稼働や新設の方針を継続しています。そして泊原発も、規制委が規制基準に適合したと判断するのも時間の問題となっていますし、高レベル放射性廃棄物最終処分場も年明けから文献調査後のNUMOによる住民説明会が全道で開催されることになり、原発に関わる道内の動きも活発になってきますが、誤りの無い判断がされるように議会でも発言を強めて参ります。
▼道央では半導体製造の「ラピダス」が、27年に2ナノメートルの量産を目指して工事を進めています。民間会社ながら国策として量産までに5兆円の国費を投入する事を決めていますが、台湾の半導体メーカーの「TSMC」は、毎年5兆円の設備・研究費を投入しています。すなわち、ラピダスも世界を相手にした競争に勝ち抜くには、その後も多額の投資を必要とします。半導体はデジタル社会には欠かせないことは承知していますが、一民間会社に際限の無い国費(税金)を投入する事に不安を禁じ得ませんし、マイクロチップを搭載するウェハー洗浄に関わり、その排水にPFAS(有機フッ素化合物=発がん物質)が含まれる可能性も否定できませんから、河川の水質調査も十分に行わなければなりません。
▼道政も「宿泊税条例」の取り扱いを含め、知事の当事者能力に疑問が残る事が続いています。その結果、道議会を軽視する事もしばしばですが、最大与党の自民党会派は知事をかばい、知事は与党にばかり顔を向けて、道議会だけでは無く道民の存在さえ軽く見てい
ます。まさしく「不適切にもほどがある」という状態です。
▼混沌とした国政、そして道政ですが、私自身はこれからも道政のチェックと政策提言に努力をして参ることをお約束して年頭のご挨拶とさせていただきます。
今年もどうぞよろしくお願い致します。