4日の初売り
- 2016年01月24日
三越伊勢丹が来年以降正月三が日は営業を休み、初売りを4日からとすることを決めたそうです。
さらに、現行年間5日ほどの休業日を、いずれは週1回の休業へと目指すことも検討中とのこと。
その目的は、従業員の正月休みを確保することだそうですが、デフレ傾向が収まらず、年中無休、夜遅くまでというような営業形態や正月二日から初売りしても、さほど収益が上がらないというところでしょうか。
それよりも、将来の人材不足を見込んで優秀な人材を確保する事の方がメリットがあると考え、三越伊勢丹の大西 洋社長も「労働環境を改善しないと人材は集まらない」と新聞インタビューに答えていました。
飲食関係のフランチャイズチェーンも24時間営業を見直したり、ユニクロのように週休3日制度を導入したのも人材確保が目的です。
いつも正月になると考えるのですが、昔は初売りが3日からでした。
それが、バブル崩壊後、お年玉という現金を目当てに誰よりも早く店を開けて他の店のお客を囲い込もうと、長年の商慣習を見切り、元旦から開店初売りをすることが当たり前のようになりました。
年末は31日の大晦日まで営業し、正月は1日元旦から営業する、これでは労働者に正月休みは当たりませんし、消費者も昨日まで営業していて今日からも営業しているのなら買いだめをする必要は無くなります。また、主婦も年末に正月料理作りをしてしまい正月はゆっくりということが叶わなくなる。当然店側の売り上げも昨日(大晦日)の延長以下となり、誰にとっても良いことはない習慣だと思っていました。
この三越伊勢丹の勇気ある判断が、再び日本の商慣習として定着することを願っています。