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9条改憲でフルスペック

  • 2018年01月31日

 安倍晋三が予算委員会において、9条に自衛隊を明記すると言うことに関する質問の答弁で、「憲法9条1項2項を残すことで、集団的自衛権の行使には『新3要件 ①日本の存立が脅かされる明白な危険がある場合 ②武力行使以外に手段がない場合 ③必要最小限にとどめる』の制限がかかるので、フルスペックの(制約のない)集団的自衛権の行使は認められないのではないか」とその見解を示しました。

 すなわち「新たに9条に自衛隊を明記しても、今と全く変わらない。」ということを明らかにしましたが、本当にそうでしょうか。

 法律は「後法優先(後から作られた法がそれ以前のものに優先する)」という原則があります。

 法律の上位にある憲法にそのことが当てはまるのかという方もいるかも知れませんが、憲法には「後法優先の原則は憲法に当てはまらない」という条文は有りませんし、何より今まで憲法を改正した経験が有りませんから、一般的に法律の規範をベースにすると憲法もその枠に入ることになると思います。

 安倍晋三はそのことを知っているのか、知らない振りをしているのか。

 これまで5年間、国民は安倍晋三の2枚舌いや3枚舌、「息を吐くように嘘をつく」姿をいやと言うほど見せつけられましたし、騙され続けました。

 そして、「小さく産んで大きく育てる」、「ヒトラーの手法を見習えば良い」とばかりに、集団的自衛権の行使を認める安保法制を強行採決しました。

 安倍晋三が「3要件が有るからフルスペックにはならない」と言っても、自衛隊が明文化されれば、現状の9条の1項2項を基にしながら過剰な解釈の上に出来上がった安保法制は「後方優先」の原則により死文化し、新3原則の制限も意味を持たないものになってしまいます。

 私たちは、憲法9条へ新たに自衛隊を明記するということは、そういうことであるということを改めて認識しなければなりません。


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