ALPS合格したが
- 2022年04月12日
フクシマ1の汚染水を浄化して放射性物質を除去するALPS(多核種除去装置)が、3月にやっと規制委員会の検査に合格しました。
以前にもブログで掲載しましたが、今までのALPSはプロトタイプ(試作品)で、トリチウムだけでは無く他にも多種の放射性物質が除去する事が出来ない装置であることを指摘しましたが、検査に合格したということで、図らずもその事が裏付けられました。
従って、これまで貯蔵されてきた処理水は十分ではない装置を通過しただけのものです。
そうは言っても、この処理水の総量は21年5月段階で125万トン、来年の春には137万トンにも達します。
ALPSの1日の処理能力は180トン/1日、汚染水の発生は1日/400トン、従って、これまでの不十分な処理水を再びALPSで浄化することは困難であり、今後、検査に合格したALPSを使用しても、半分は処理できないままとなります。
全国の漁協連合会は、11年間も悩まされてきた風評被害、そしてその対策の苦労が今後も廃炉作業が終了するまで果てしなく続くことを危惧して、何があろうと「海中放流は絶対反対」の態度を崩しておりません。
それでも、政府は来年の春に海中放流を強制執行するのでしょうか。
また、いつもの通り「金で頬を叩く」のでしょうか。
政府と全国の水産関係者の信頼関係は地に墜ちることになります。
また、風評被害は福島県の水産物だけでは無く、農産物まで影響を受けることになるかもしれません。