EPAの国会審議は
- 2017年07月12日
EUとのEPA交渉が「大枠で合意」しました。
TPPの時は「大筋合意」でしたから、大枠と大筋では何が違うのか国民にはさっぱり判りません。
大辞林では
大枠合意=大まかな枠組みで合意している
大筋合意=大まかなところで合意している
ということで、順番的には「大枠合意」→「大筋合意」→「完全合意」のようで、TPPの時よりは合意度合いが低いとも読み取れます。
まさしく、玉虫色の表現(いかようにでも解釈できる言い回し)が好きな官僚らしい言葉使いではないでしょうか。
ところで、EPAはTPPと同じように関税部分と非関税部分の双方の協定です。
したがって、関税部分の情報開示が求められるだけではなく、当然、非関税部分の情報開示も同時に国民に明らかにすべきです。
TPPの時は、「秘密主義」を笠に着て、政府は国会審議においても情報開示を一切行うことなく強引に採決をしてしまいました。
今回のEPAは、その交渉内容がEUのホームページに掲載されていますが、我が国では明らかにされていません。
非関税部分では「ISDS条項」、「公共サービスへの参入」、「知的財産権」、「医療」、「食品衛生」、「環境保全」など、TPPと同様の項目があり、国民にとって重要な問題が山積しています。
にも関わらず、安倍晋三は2019年発効のEPAの大枠合意をしてしまいました。
大きな問題ではないでしょうか。
百歩譲っても大枠合意後、最終合意に向けて十分に時間をかけた国会審議をしなければなりません。
それでなくても関税分野でさえ、不平等極まりない合意であり、国内における関係業界への支援策も全く白紙のままです。
早く臨時国会を開催して、この問題も集中的に審議をすべきです。