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G6の大使書簡(ブログ3171)

  • 2023年03月19日

 「G7」のうち、日本を除いた「G6」の駐日大使が「LGBTQの人権を守る法整備を促す書簡」を連名で提出をしたことが明らかになりました。

 提出されたのは2月17日で、内政干渉と受けとたれることを懸念して「プライベートレター(私信)」扱いにして提出したといいます。

 その書簡について東京新聞が取材をしたら、私信ということを良いことに政府高官は「(書簡は)結果的に貰っていないのでは無いか。」と答えたとのこと。

 書簡が届けられたことを1ヶ月以上も隠し通し、更に開き直った態度には驚きを禁じ得ません。仮に日本政府にとって不都合な書簡であっても、先進国首脳会議(G7)メンバーの駐日大使という国際的要職(公職)に就いている大使の全てが懸念を表明したのは、5月に開催されるG7サミットにおいて、日本が孤立しないためのアクションだったのではないでしょうか。

 その気遣いも感じずに握りつぶすとは、この政府高官もいい度胸をしているもんです。

 岸田氏も含めたG7首脳は、昨年のドイツ・エルマウサミットの最終成果文章で「性自認や性的指向にかかわらず、全ての人が差別や暴力から守られるべきである。」という考えで一致していることを明らかにしていますし、それ以前の2019年国際人権理事会の理事国に日本が立候補するするにあたり「性的指向や性自認を理由とする差別を根絶するため、取組を進めていく。」という約束をしています。

 日本は、国際的な重要会議で約束した事を全く履行すること無く今に至り、昨年のサミットに参加した岸田氏に至っては、サミット最終成果文章を反故にしているだけではなく、「同性婚は、社会が変わってしまう。」と否定する自らの発言をも撤回していません。

 G7各国は、同盟国の基板として、人権や民主主義といった「共通の価値観」の上に成り立っているという認識が強く、このままでは、日本は人権についての後進国として、G7同盟国に値するのかが問われます。

 G6の駐日大使は、そのことを適切にアドバイスしたものと思います。

 岸田氏は、「理解促進法」の成立でお茶を濁すのでは無く、サミットまでに「差別禁止法」を成立させなければ、議長国としての責任を問われるでしょうし、同じく、パートナーシップ制度の導入に対し、4年間も「道民の理解促進が重要」という念仏を唱えてきた鈴木知事も、人権意識が問われます。

 性的マイノリティーの方々に背を向け続け、風見鶏的政治運営を続けているこのお二人は、この先どのように評価されるのでしょうか。


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